内容説明
’95年1月17日、関西学院大学2年生(当時)の重松克洋君は、崩れたアパートの下敷きになり、青春さなかの生を閉じた。数日後、友人たちが瓦礫の下から掘り出した遺品の中に、泥にまみれた原稿用紙が…。365日ぶりに甦る、二十歳の魂の叫び。
目次
序文 『太陽と死と』―野坂昭如
第1章 『ある“無名の死”の記録』
第2章 重松克洋短編遺稿集―『時の輪』
第3章 『遼洋詩文集』(ノートに刻まれた青春)より
あとがき 武久堅(関西学院大学教授)
感想・レビュー
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瑪瑙(サードニックス)
48
読み友さんに教えて頂いた本。阪神淡路大震災で命を落とした関西学院大学生だった重松克洋さんの遺稿。下宿していた若葉荘が倒壊して亡くなられた。わずか二十歳だった。友達が瓦礫の中から掘り出した原稿用紙には彼の書いた小説が残されていた。震災から1年後に出版された。序文はなんと野坂昭如氏。あとがきは関西学院大学教授武久堅氏。どの作品も彼の不思議な感性が感じられる。人とは何か?幸せとは何か?生きる事とは何か?純粋に悩み苦しみ作品にしたのだろうと思う。合掌。2017/10/18
哀川空
4
美しい話だと思った。自分の感覚に素直な作品。けれど、瓦礫の下だったからなのか、寂寥感に苛まれてしまう。こういう形で出版されたのは、よかったのだろうか?よかったのかな。2013/06/04
パフちゃん@かのん変更
1
D 関西学院大生、20歳阪神大震災で死亡 2011/02/28