さよなら、日だまり

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  • サイズ B6判/ページ数 153p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087748635
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

用意周到な占い師(♂)と、ミステリアスな友達(♀)。浮気性の夫と、占いなんか信じないはずだった「わたし」。4人が仲よくなればなるほど、どこか不安になる―。ある晩をさかいに、それは現実のものとなった。野間新人賞受賞後の最新小説。

著者等紹介

平田俊子[ヒラタトシコ]
1955年生まれ。詩集に『ターミナル』(晩翠賞)、『詩七日』(萩原朔太郎賞)など、小説に『ピアノ・サンド』、『二人乗り』(野間文芸新人賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

散文の詞

149
タイトル通り日だまりのような日常が消し飛びます。 それも想像だにしないような出来事でです。 こういう話は、事実聞いたことは有りますが、こと、小説となって表現されてしまうと、気持ち悪さだけが残りますね。 解決策のようなことも書かれていたらもっと面白くなったかもしれませんが、なかなか難しんでしょうね。 日だまりのような日常が続くことの幸せを改めて感じます。 2021/03/04

むぎじる

40
律子は、知人の祝賀会でユカリという女性と出会う。歌人であるというユカリから歌集をもらい、感想を書いて送った後から2人の関係は続いていく。律子のまじめでお人よしな部分を、ユカリはかぎつけたのだろう。人の好意に付け込んで、ヌルリと懐に入り込んでくるユカリの周到さ、薄気味悪さに舌を巻く。2人だけの関係にとどまらず、ユカリは律子夫婦にまで触手をのばす。ユカリは導火線に火をつけたが、それによって心の底では信頼していない夫婦お互いの気持ちが露見し、爆発したのかもしれない。律子の本当の日だまりは、きっとこれから見つかる2014/06/18

BUBI

30
読み終えてどこか違和感を感じる本。ごく普通の家庭が奇妙な「客人」によって家庭崩壊に追い込まれていくというどこかで読んだような物語ですが一番の違和感は主人公の女性(この家の主婦。子供はいなくてあまり儲からないフリーライターのような仕事をしている)が無防備過ぎること。あれよあれよというままに夫を奪われ、暮らしが崩壊するのに、たいした抵抗もせず、これは悪夢で夜になったら夫が戻ってくるとただ期待するだけ。妻の座にいてのほほんと暮らしているのが当たり前であるような呑気さにイラッとする。そのくせ何だろう、このラスト。2021/03/14

スノーマン

26
読友さんの感想を読んだだけでぞっとしたけど、内容は…。もっとぞっとした!じわじわ侵略されていく生活、めっちゃ実況中継感があって怖い!!何より腹立たしかった夫。こんな簡単に洗脳される夫なんていらねぇ!とスパッと切ってしまえるほど夫婦関係は単純に出来てないとこがリアル。多分、この事件がなくても夫とは続いてないだろう。仕事や、真の友人、そして裏切りによる立ち上がる力、主人公に残ったひだまりは、まだあるはず。頑張れ!2014/06/25

kaoriction@本読み&感想リハビリ中

22
ほんわかとしたタイトルと表紙に惹かれ、予備知識もないままに借りた作品。日だまりのようなポカポカさ、ほんのり温かいぬくもり、などを期待していたのに。怖い!オソロシイ!何ですか、この「日だまり」とは全く無縁な物語は。恐ろしいのに、怖いもの見たさで読む手は止まらない。しかし、読み終わって、沸き起こる無念というか虚しさ。あっという間に読み終わるが、何か残るのかと問われたら…。妙な嫌悪感と嫌疑感と寂寥と。ただ、「そういうこと」に関わってはいけないということだ。律子の真の「日だまり」が見つかることを願うばかり。2014/08/21

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