内容説明
日韓を代表する女性作家が、交わし合った二四通の手紙。野菜や花の話、子どものころの回想、家族への思い、そして文学のこと…。ささやかな、でも美しい賜物のような経験…。移ろいゆく季節のなかで、ゆっくりと深みをましてゆく理解と共感の一年間。
目次
冬から春へ(雪の日から;十年後にも;冬のアイヌの世界から戻って;ふたたび戻ってくるもの;死者のための日に;沈黙の言葉)
春から夏へ(山と土への思い;母を思う;台湾の言葉、私の言葉;父を思う;雨の日々に;深い心の対話)
夏から秋へ(時代と場所を超えて;日差しのまぶしい日に;八月の暑さに;すべてが終わったと思うその場で;神の沈黙に人間のひとりとして;だれとも同じように)
秋からふたたび冬へ(かけがえのないこのときこの場から;雨の音を聞きながら;冷たい雨の夜がつづき…;素朴な交流;祈りの場から;津島さま、お元気で)
著者等紹介
津島佑子[ツシマユウコ]
1947年、東京生まれ。白百合女子大学在学中より創作活動に入る。『火の山―山猿記』で野間文芸賞、谷崎潤一郎賞、『笑いオオカミ』で大佛次郎賞、『ナラ・レポート』で紫式部文学賞など受賞多数。海外でも数多くの作品が翻訳される現代日本を代表する女性作家
申京淑[シンギョンスク]
1963年、全羅北道井邑市生まれ。ソウル芸術大学文芸創作科卒業。『オルガンのあった場所』、『深い悲しみ』、『離れ部屋』(邦訳は集英社刊)などがベストセラーに。個人の内面的な孤独感や死生観を詩的で独特な文体で描き、韓国で数々の文学賞を受賞
きむふな[キムフナ]
1963年、ソウル生まれ。韓国の誠信女子大学と同大学院で日本文学を、専修大学大学院で日本現代文学を学び博士号を取得。現在、日韓両国の文学作品の翻訳に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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