内容説明
人間の強さと弱さ、怒りとためらい。救命救急医療の現場で垣間見られる、生と死のヒューマン・ドキュメント。
目次
救命センターからの手紙、再び
春愁
疑念
納得
俊巡
錯誤
著者等紹介
浜辺祐一[ハマベユウイチ]
1957年兵庫県生まれ。1981年東京大学医学部卒業。東大病院救急部を経て、国立水戸病院外科に勤務。85年救命救急センター開設と同時に、都立墨東病院へ。現在、救命救急センター部長。専門は救急、外傷外科
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感想・レビュー
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detu
35
そもそも、救命救急センターとは、朝、元気に出掛けていった働き盛りの人間が不足の事故や、予期せぬ発作で瀕死の状態に陥ってしまったときに、持てる力のすべてをつぎ込んで、その人間の救命と社会復帰を目指すところ(文中抜粋) 救命救急現場の苦悩や葛藤は何年経っても、と言いますか高齢化社会となってなお複雑化しているように感じます。救命とは、延命とは、医療とは?身を粉にして働く救命ドクターの心の叫びが聞こえてくるよう。2017/01/22
☆こまトゥーゆ☆
1
他の科の先生のとかも読みたい。誰宛の手紙なのかは不明。2013/06/26
だんでらいおん
0
【図書館本】読了。2016/09/19
tukiko
0
ざっくり5冊読んだけれど、この本が一番良かったかも。救急救命センターってきつい場所だ。単純に目の前の命を救えば良いというものでもないらしい。目の前のすべての人間関係に関わろうとする一番しんどい生き方を生きている人。でもだからこそ、この人は目の前に横たわる物体を『人間』として扱い続ける事が出来るんだろうなと思う。2016/05/04
ヤマセミ
0
どうすることが最終的に患者、亡くなった場合には家族に一番いいのかということを、現場の具体的な事例から柔らかく深く指摘している。最終的にというのが、結構ミソで、その場では一番よいようでも、時間がたってくるとむしろ、その場では良くない方法をとったほうがベストというケースがあるのでした。わかりやすく親しみ安い文章で書かれているので、なるほどと納得できる。高齢者に対して生かさず殺さずという医療をすることがいいとは、私も思わない。2015/07/08