ハミザベス

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  • サイズ B6判/ページ数 172p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087746297
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

母親と二人暮らしをしていたまちるははたちの誕生日直前、死んだと思っていた父からマンションを相続する。元恋人の幼なじみや、父の同居人だった女性との奇妙な友情。新しい部屋で重ねる日常。少しずつ自立していく、まちる…。諦念とユーモアをやわらかな会話で紡ぐ秀作。第26回すばる文学賞受賞。

著者等紹介

栗田有起[クリタユキ]
1972年長崎県生まれ。名古屋外国語大学外国語学部英米語学科卒業。母娘の自立を描いた「ハミザベス」で第26回すばる文学賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ブルームーン

26
幼い頃に別れた父親の遺産として、ある日突然マンションの一室を相続した女性の話「ハミザベス」と、瓜二つの7才差の姉妹の話を描いた「豆姉妹」の2編。どちらも日常を淡々と描いていて、ほわーんとした雰囲気が漂っている。「豆姉妹」の妹が美容院に行って衝動的にアフロヘアにしてしまうくだりが面白すぎて笑ってしまった。この話大好き。2014/07/17

ミーナ

25
幼いときに別れた父からの遺産のマンションに、同じく父からの遺産のハムスターと暮らしはじめるまちる- と書くとどうということのない話に見えるけれど、短いながらも驚きがつまっていて、あれよあれよという間に読んでしまう。端からアンバランスに見えても、本人達はバランスが取れているようで。幸せの形って人それぞれだ。「まちる」「あかつき」「永子」「末美」といった登場人物の名前が美しい。どちらかと言うと同時収録の『豆姉妹』のほうが好き2017/02/28

mikea

17
以前アンソロジーで読んで気になっていた栗田さんのデビュー作「ハミザベス」と「豆姉妹」。ともにさらさらっとした読みやすい文章なのに、登場人物の名前や設定が印象に残りました。自覚のないもやもやを抱えている時に、若いころ、アフロではないけど普段しないような髪型にして周囲を驚かせちゃったことがあったので、所々共感。長編も読んでみたいです。2010/06/17

sasa-kuma

14
栗田有起さんが好きといいながら、タイミングが合わずこのデビュー作を未読なことがすごく気になっていて。ようやく読めたという安堵感。「ハミザべス」と「豆姉妹」の2編。どちらもよかった。生きてゆくことの逞しさを感じる。会話文が絶妙なおもしろさ。やはりこの人のアンバランスを孕んだバランス感覚が好きだ。2015/10/16

こっぺ

14
ハミザベスって何だよ、と思ったらハムスターだった。この歪んでるくせに妙に完成されている家族のカタチが好き。娘と更年期の母の関係もいい。顔も知らないまま死んでしまった父親。そして父の同居人だったあかつきさん、彰もいい味出してる。「豆姉妹」これ大好き~。姉の看護師からSMの女王様への転身、義理の弟の登場がとてもよかった。突然アフロにした妹が、しっかりと未来を、夢を見つける、あの強引さもよかった。【図】2012/06/20

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