内容説明
古事記に登場する坂と同名の坂。そこには不気味な言い伝えが…。表題作他、奇妙な味わいに満ちた全12編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
miyumiyu
77
「鬼」に続いて今邑彩さん2冊目。「鬼の跫音」や「儚い羊たちの祝宴」のような、最後の数行でゾッとさせるブラック作品が好みだが、これもかなりおもしろかった。1話目の「見知らぬあなた」からと引き込まれる。「ハーフ・アンド・アンド」は心底恐ろしい。表題作の「よもつひらさか」のラストは、思わず声を上げてしまったぐらいの突き落とされた感。短編でこれだけゾッとさせる読み応えはすごい。おもしろい。今邑さん、もっと追いかけよう。2015/09/04
yukision
74
12編からなるホラーとミステリーの短編集。最初の『見知らぬあなた』で一気に引き込まれ,最後の『よもつひらさか』まで一気読み。どれも短編ながら読み応えがあったが,やはり表題作の『よもつひらさか』が特に良かった。2022/04/02
aki☆
68
これは面白かった!想像していたようなホラーではなく好みの怖さ。人の心の醜さ。それに加え12話の短編の完成度が凄い。結末が読めてしまう話もあったけど、じりじりと迫る恐怖やゾワゾワ感を十分に味わった。そして徐々に後味の悪さが癖になる。読友さんのレビューで知った初読みの作家さんだけど他の作品も気になるな。2019/12/18
ポチ
59
12話の短編ホラー。世にも奇妙な物語風に話しは進み、どんな展開になるのだろう?と、期待しながら読んだ。内容的には好きな話しも結構あり楽しめましたが、人がどんどん死んで行きますね。これが今邑さんの持ち味なのでしょうね。2017/12/29
さおり
56
昨年、ちょい怖本のオススメを募った時に複数のお気に入りさんがオススメしてくださった本。やっと読めました。ゾワゾワ系のお話、12こ。展開が予想できるものも多かったけど、1999年に発行されているので、当時は新しかったのかもしれない。今邑さん作品は初読みでしたが、読みやすい文章で、お話も好みの感じ。難点は、私が住んでいる地域の本屋さんにはぜんっぜん置いてないってことだけだ。2018/01/21




