メアリ・ヴェントゥーラと第九王国 - シルヴィア・プラス短篇集

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メアリ・ヴェントゥーラと第九王国 - シルヴィア・プラス短篇集

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  • サイズ B6判/ページ数 216p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087735192
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

天才と謳われる早逝の詩人、シルヴィア・プラス。
作者のショッキングな自死から半世紀以上を経た2019年、未発表短篇「メアリ・ヴェントゥーラと第九王国」が新たに発見され、大きな話題となった。
プラスの短篇について「詩にも長篇にもない独自の魅力が、どの短篇にも見つかるのではないかと思う」と評する柴田元幸氏が、強く惹かれた作品を選んで訳した短篇集。

赤いネオンの点滅する停車場で、両親に促されるままに行先の分からない列車に一人乗り込んだ少女の不思議な体験を描く「メアリ・ヴェントゥーラと第九王国」、大きなハリケーンが来た日の病院の騒動を活写する「ブロッサム・ストリートの娘たち」、人々が眠っているときに見る“夢"を集めることに没頭する女性を描く「ジョニー・パニックと夢聖書」など、大人向け短篇7篇と子供に向けて書かれた「これでいいのだスーツ」を収録。

【収録作品】メアリ・ヴェントゥーラと第九王国/ミスター・プレスコットが死んだ日/十五ドルのイーグル/ブロッサム・ストリートの娘たち/これでいいのだスーツ/五十九番目の熊/ジョニー・パニックと夢聖書/みなこの世にない人たち

【著者略歴】
シルヴィア・プラス Sylvia Plath (1932-63)
アメリカの詩人、作家。ボストン生まれ。生前に刊行されたのは詩集『The Colossus(巨像)』(1960)と自伝的小説『ベル・ジャー』(1963 )のみ。死後1965年詩集『エアリアル』、1977年に短篇・エッセイ・日記の抜粋『ジョニー・パニックと夢聖書』、1981年『The Collected Poems(全詩集)』などが出版され、この『全詩集』でピュリッツアー賞を受賞。2019年、執筆から60年以上を経て『メアリ・ヴェントゥーラと第九王国』が刊行された。

【訳者略歴】
柴田元幸(しばた・もとゆき)
1954年東京都生まれ。翻訳家、東京大学名誉教授。著書に『生半可な學者』(講談社エッセイ賞受賞)、『アメリカン・ナルシス』(サントリー学芸賞受賞)など。現代アメリカ文学のみならず、古典も含めて多くの翻訳を発表。トマス・ピンチョン『メイスン&ディクスン』の翻訳で日本翻訳文化賞受賞。編集代表を務める文芸誌「MONKEY」および英語文芸誌MONKEY New Writing from Japanでは鮮烈な企画を展開、日米の読者を魅了している。2017年、早稲田大学坪内逍遥大賞受賞。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

117
著者は詩人として名が知られているそうだが、近年、小説の方も再注目されているらしい。収録作を読んでみると、繊細ながら大胆という印象を持った。描写に感受性の強さが現れるが、それを包み隠さず物語として昇華させており、どこか引き付けられる。タトゥーの話は閉空間の密度感が良い。病院の2篇も読むほどにクセになる。恐れという感情がありながら止められない人間の可笑しさ。他人事を自分事のように感じそうな共感性。でもそこに正直な人間味がある。どの物語も不思議感があるが現実的な幻想のように思えて、その感性に誘い込まれていった。2022/07/05

ケイ

116
2年前に詩を少し読み込んだ時に、夫のテッド・ヒューズとともにシルヴィア・プラスは印象深く心に残った。柴田元幸さんが新訳を出されたので(この方、本当に色んな方を精力的に訳される)、詞以外にも短編をこんなに書いていたのだと知る。表題作が圧倒的。他の短編が全て霞んでしまった。誰にも思いつかなかった最後の希望……思いつくなんて凄いじゃない、えいっ!引け!…よし!…ん?ん?もしかして。。。いや、いいの。自分にとって素晴らしければ、そこはそれでいいの。『熊』もイイわ。そうよ、ガツンと襲ってやれ。2022/06/19

アキ

109
シルヴィア・プラスは1963年に32歳で自死した詩人で1965年ピュリッツァー賞受賞。死後約60年経ての初短篇集。1950年代に書かれた小説だが、表題作を含めて8篇とも家族とその周囲の人々の織りなすドラマの一場面が描かれている。印象に残ったのは「五十九番目の熊」で彼女が最後に見た熊。「ジョニー・パニックと夢聖書」で精神科のカルテに書かれた夢に取り憑かれた秘書の話。「プロッサム・ストリートの娘たち」で総合病院で働くイカれた秘書たちの日常。「みなこの世にいない人たち」で亡き友人たちへの思い出話で寂しく終える。2023/01/16

(C17H26O4)

74
凄くよかった。特によかったのは、若者が人の死を捉え受けとめた瞬間を何気なく描いた『ミスター・プレスコットが死んだ日』と『ブロッサム・ストリートの娘たち』。YAのような読み心地だが、軽さの向こうから不意打ちのように現れたかなしみに胸を突かれて、その瞬間、涙が吹き出すように出た。全8篇。著者の短い人生を思い、死や別れをどうしても連想する。表題作、少女に汽車に乗るよう母親が彼女を急かして言う。「誰もが遅かれ早かれ、去らないといけないの」少女が辿り着いた陽光降り注ぐそこもいったいどこなのか。助かったといえるのか。2022/08/03

天の川

50
シルヴィア・プラス初読み。両親に背中を押されるようにして乗った第九王国行きの列車。第九王国がどんなところなのか、不安を掻き立てられる少女に示唆を与える隣席の女性…宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を思い出しながら読んだ。少女の決断とラストの美しさ。でも、そこは一体どこなのだろう?安心と不安がないまぜになる。ハリケーンが迫る病院での秘書たちの生き生きとした会話の『ブロッサム・ストリートの娘たち』も面白い。とは言え、華やかな経歴を持ちながらも心を病み、若くして自死した作者の不穏な気持ちも見隠れするのだ。2023/06/16

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