慈しみの女神たち〈下〉

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慈しみの女神たち〈下〉

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  • サイズ A5判/ページ数 438p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784087734744
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

出版社内容情報

善悪も倫理もない。ただ生き抜くのみ。
ユダヤ人絶滅の任務と正義を負わされた兵士たち。極限と混乱のさなか、しかし誰が彼らを殺さずにいられたか。小説という虚構によって見出されるナチス・ドイツの真実。ゴンクール賞受賞の話題作。

内容説明

ユダヤ人絶滅の任務と正義を負わされた兵士たち。極限と混沌のさなか、しかし誰が彼らを殺さずにいられたか―小説という虚構によってこそ見出される、ナチス・ドイツのかつてない真実。フランス二大文学賞受賞、世界各国で話題沸騰の問題作ついに日本上陸。

著者等紹介

リテル,ジョナサン[リテル,ジョナサン][Littell,Jonathan]
1967年ニューヨーク生まれ。アメリカ人の両親とともに幼い頃に渡仏して以来、アメリカとフランスで育つ。文芸作品としては処女作となる『慈しみの女神たち』で、ゴンクール賞とアカデミー・フランセーズ文学大賞をW受賞する快挙を遂げた。執筆活動に入る前は人道救援組織のメンバーとして、ボスニア、チェチェン、アフガニスタン、コンゴなどで活動。現在はスペインで暮らす

菅野昭正[カンノアキマサ]
1930年生まれ。フランス文学者、文芸評論家、東京大学名誉教授

星埜守之[ホシノモリユキ]
1958年生まれ。フランス文学者、東京大学准教授

篠田勝英[シノダカツヒデ]
1948年生まれ。フランス文学者、白百合女子大学教授

有田英也[アリタヒデヤ]
1958年生まれ。フランス文学者、成城大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

51
掻き分けても人間の理性による虚無しか見出せずに溺れそうになります。極めて一般人のようなアイヒマンがアウエとの問答によってカントの道徳律の定言令法(人間の論理には限界がある為、「そうすべきだからそうせよ」という規律によって理性を持てるという考え)をガス室にも使用したり、収容所での一般兵士の心を保つためにサディズムを満たす地位につけよという考えへの帰結に絶望する。民族浄化の悪化を引き起こしたアウエがなぜ、裁きを受けずに生き延びたのかが「慈しみの女神」という表現の意味に絶句し、虚無感と絶望、哀しみに襲われます。2014/08/26

Vakira

41
本当に読メに感謝。読友さんのレビューとカバーの絵がエゴン・シーレでなかったら興味湧かなかったかもしれない。兎に角凄い読書体験 ありがたや~ この題名どこか神話的なイメージ。解説を読んだらビンゴ。ギリシャ神話のオレステイア三部作に「慈しみの女神たち」があるらしい。しかし何故この題名?最後の最後に暗号の様に登場。この題名と本の表紙のカバー絵から戦争という悲惨な環境下で「愛の嵐」的な愛すべき女性達の悲哀か憎愛劇をイメージして読みましたらとんでもない。ユダヤ人側の悲劇はフランクさんの「夜と霧」で衝撃でしたが・・・2018/05/31

わっぱっぱ

40
【下巻】精神を著しく消耗。質・量ともに掛け値なしの超絶ヘヴィー級大作。湧き起こる感情に言葉が追いつかず。この脆弱者め。ひきかえ、他の方々のレビューの素晴らしさよ!以下雑感≫≫ホロコーストと東部戦線。混乱と極限の中で、愛憎と妄執に身を委ねるアウエ。希薄してゆく現実感。しかし救済は訪れない。正気の領域に留まることが狂気なのか。言い知れない感情の数々。最終的には理屈すらなかった“処理”。性と暴力(死)の歪んだ融合。人間性とは何だ。私はたまたま殺人者でないというだけのことなのだ。トーマス。2018/01/05

kasim

31
凄惨な前線から退き、収容所のユダヤ人の待遇改善に奔走するアウエ。しかしそれは彼らを労働力として機能させるため。そこに人間らしい思いがあるとしても、アウエはそれを語らない。語る資格がないことを彼は知っているのかもしれない。一方で凶暴性に走る場面もあり、あれで最後生き延びる気力があったのが不思議だ。怪作だが、主人公の家族の設定はやりすぎで焦点がぼやけた感も。不死身のトーマス、どこまでもアウエを追う二人組の警官は現実離れしていてもうカフカ風味。途中、妄想オチだったらどうしようと不安になるほどだった。2024/07/23

syaori

29
主人公アウエにはギリシア悲劇のオレステスの影が重ねられており、彼の人生はこの悲劇に倣って展開します。ただ、最後に赦されるオレステスと違って彼には最後まで「慈しみの女神たち」は訪れていないように感じられ、またこの現代のオレステスには頼るべきアテナはなく、だから彼はこの膨大な告白を「人間らしい兄弟たち」に向けて書かねばならなかったのでしょうし、そうだとすると彼を裁く女神とは読者である私なのかもしれず、「運が良かった」ため殺人者であることを免れているに過ぎない私はというと、彼を責めることなど到底できないのです。2016/08/01

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