離れ部屋

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  • サイズ B6判/ページ数 470p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087734249
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

内容説明

孤独と寂寥、うつろい行く青春の日々の中、希望と未来のあったあのころ。「16歳の私」が19歳になるまでの間、工業団地に程近いアパートの一室「離れ部屋」に暮らし体験した様々な人間模様を回想したベストセラー小説。

著者等紹介

申京淑[シンギョンスク]
1963年全羅北道井邑生まれ。ソウル芸術大学文芸創作科卒業。85年『文芸中央』の新人賞に「冬の寓話」が当選してデビュー。93年、初の単行本『オルガンのあった場所』が25万部、翌年長編『深い悲しみ』が60万部を記録し、一躍、人気作家となる。93年の韓国日報文学賞以来「深い息をするたびに」で95年現代文学賞を受賞したほか、01年李箱文学賞など数々の文学賞を受賞。文壇の世代交代を促した代表的な作家とされ、個人の内面的な孤独感や死を詩的で独特な文体で描いている

安宇植[アンウシク]
1932年生まれ。桜美林大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Julia

2
「長い間、彼女たちのことを思い出すと、生きるということは美しいなどとは、とても言えない孤独を感じてきた。」 独特の表現方法で慣れるまで少し時間がかかったけど、韓国の軍事国家、貧困、女子工員、民主化の題材に触れられて学びになった。家族のあたたかみと切なさで、とてつもなく寂しい気持ちになる瞬間が多かった。 来月韓国旅行へ行く際に光州事件資料館を訪れようと思う。2023/05/27

渡邊利道

2
1963年生まれの作者の半自伝的小説。三十三歳の小説家の女性が、十六歳から十九歳までの三年間をふりかえる告白体というべきか、小説として果たして成立するのかを絶えず自問し続け、語ることを逡巡しながら語る繊細な語り口で綴った長編小説。貧しい家庭の六人きょうだいの一人として、職業予備校から工場へと働きに出、夜間学校に通い、小説家を志して大学へ入学するまで。2016/12/12

Taku Kawaguchi

1
しっかりとした構成の良本です。著書が工場に勤めながら勉強をしていた15才から20才くらいを思い出すなかで物語は進みます。当時の時代背景もわかり、なかなか奥深いです。 2022/11/20

sunflower

1
「この作品は事実でもフィクションでもない、その中間くらいになったような気がする。それにしても、これを文学といえるのかどうか。もの書きについて考えてみる。わたしにとってものを書くということはどういうことか?を。」この最後の言葉を含めてこの作品が完成する。読む側の私たちも、作中に出てくるエピソードをどう読み取るのか、何を考え何を想うのか?心して読まなければいけない。 2022/01/18

100名山

1
最近やっと読んだ津島佑子と申京淑の往復書簡「山のある家井戸のある家」で知った作品です。 韓国の作家では姜英淑の「リナ」しか読んだことがありませんでしたが、本作は「リナ」とは全く質感の違う作品です。 本作で韓国の現代史を初めて体感し、傍観者というより無関心であったことを知りました。 自伝的小説ということですが、終盤のエピソードには衝撃を覚えました。 もっと日本で読まれるべき小説だと思いました。2016/11/23

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