内容説明
人はだれでも多かれ少なかれ遺産をのこして死ぬものだ。サンフランシスコの私立探偵ニック・マーチャントは「相続人探し屋」、人呼んでエア・ハンターだ。身寄りがないと思われる人が資産をのこして死んだとき、遠縁の親族を探しだし、遺産から歩合で報酬を受け取るのである。遺産をもらう側からすれば、天から降ってきたような話だから、30、40パーセントという高額の手数料でも喜んで支払う。相続人にも喜ばれ、おまけにかなりの報酬を手にすることができる。とはいえ、おいしい話はめったに転がっていない。だから、今回の大物にはニックもいろめきたった。ニューヨーク州の片田舎で隠遁生活をおくっていた80代の孤独で偏屈な大富豪ジェラルド・ジェイコブズが死に、その遺産はなんと2200万ドルにものぼるというのだ。これをものにすれば、報酬は数百万ドルになる。一生遊んで暮らせると、ニックはニューヨークに住む昔の仲間で美人調査員のアレックス・モレノと組み、さっそく行動を開始するが…2001年度アンソニー賞とシェイマス賞の最優秀新人賞にダブルでノミネートされた大型新人が放つ、スリリングで面白さ抜群の痛快冒険サスペンス。
著者等紹介
ラースガード,クリス[ラースガード,クリス][Larsgaard,Chris]
私立探偵事務所で遺産相続人調査員として10年以上勤めた後、作家活動に専念。サンフランシスコ在住
雨沢泰[アメザワヤスシ]
1953年東京生まれ。早稲田大学文学部卒業。翻訳家
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