ある男の聖書

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  • サイズ B6判/ページ数 488p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087733518
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0097

内容説明

恐怖の「文化大革命」時代を背景とした性と愛。暗く、またみずみずしい青春小説。

著者等紹介

高行健[ガオシンジェン]
小説家・劇作家・画家。1940年、中国江西省生まれ。62年、北京外国語学院フランス語科卒業。70年代末、モダニズム小説の作家として登場。81年以降、演劇の分野に進出、『非常信号』(82)で脚光を浴びるが、続く不条理劇『バス停』(83)は激しい批判にさらされた。その後、絵画に活路を見出し、85年からヨーロッパ各地で個展が実現。独・仏の招聘で、87年末出国、翌年からパリに逗留。89年、天安門事件を知り、『逃亡』(90)を執筆、祖国を捨て、政治亡命者となる。以降、中国では全作品が発禁。97年にはフランス国籍を取得。2000年度ノーベル文学賞受賞

飯塚容[イイズカユトリ]
1954年生まれ。専門は中国現代文学、演劇。東京都立大学大学院修了。現在、中央大学文学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KASAO

13
大学時代から五年積んだ積読本。文化大革命の時代を生きた亡命作家のノーベル文学賞を受賞した自叙伝。今まで文化大革命という名を聞いたことはあれど、イメージとしては漠然としていた。それがこの作品で少しは理解できた。まるで「1984年」に出てきたような社会。そこでは革命の風潮が全てであり、それに反する分子は言論一つで排斥される。そんな時代が本当に存在していたことが、信じ難いし信じたくないけど、ある特定の人々の都合で何万という人たちが虐げられることが現実にあり得るなら非常に怖いと思った。2016/01/30

みっちゃんondrums

12
新聞の文芸面に取り上げられていた、中国出身フランス国籍、2000年ノーベル文学賞受賞作家の自伝的小説。友人から借りた本。文化大革命時の自分を「彼」、出国後の自分を「おまえ」と表し、ほぼ交互に個人としての社会的体験と性愛を客観的に描いている。文革時の個人的体験を読みながら、中国現代史を垣間見ることができた思いがする。性愛の部分からは、男と女の理解しあえなさと人間の孤独を読み取ったが、解説によると、中国国内での抑圧と出国後の自由を示唆しているらしい。「存在の耐えられない軽さ」に似た印象を覚えた。2015/10/26

荒野の狼

9
中国出身で200年にノーベル賞を受賞した高行健の1999年の作品。原題は「一個人的聖経」で、作者の自伝的作品。本作では主人公の二つの姿勢が描かれている。一つ目は政治的なものである。文化大革命(文革)時に、昨日の英雄が今日は反逆者となってしまうような複雑に政情が変化するなかでいかに庶民(主人公とその取り巻き)が翻弄されたか(「人民の歴史p174」)がよく詳細にわかる(「昨日と今日で是非が逆転する。政治の風向きの変化にしたがって、人々はカメレオンのように色を変えたp67」2021/10/18

G.Brothers

4
昔は何かのためにかノーベル賞を取った本を読みまくっていた。基本的に世界の最前線というイメージが強い。中国は共産党の一党独裁だが、この体制は国際社会、人権団体からの批難が多い。ある男の聖書と言うタイトルは常識の違いを言うのかもしれない。中国では巴金が古典中の古典だろう。主人公は、若い頃にスイスに留学し、外国人との常識の違いを痛感している。中国の現実を海外に発信したかった文学だろう。

CCC

4
恋愛要素というか、性描写が好きになれなくて、正直いらないんじゃないかとも思ったけれど、どうしても作者が書きたかったんだろうなあとも思うので、その辺は何とも言えない。ただ文化大革命絡みの記述は真に迫ったものがあり、その一点だけでも十分評価出来る内容だったと思います。2015/02/01

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