内容説明
J.ケルアックと一緒に放浪した。生まれつきの大きな親指で全米最強のヒッチハイカーになったヒロインの、破天荒で暖かく、そして哀しい物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りつこ
16
これはまた久しぶりのなんじゃこりゃ!巨大な親指を持つ美少女が、ヒッチハイクを重ねてたどり着いたのは女だらけの牧場。哲学や宗教にまで切り込みつつ作者も顔をのぞかせ小説としての構造にも言及しつつ、しかし物語としてきちんとストーリーを展開して着地させるという、なんだかもうとんでもない作品。得意分野じゃないけど、小説にメタメタにされる楽しさを味わえた。怪作だなぁ。「ピンチョン絶賛」に妙に納得。2012/06/09
バナナフィッシュ。
6
出しゃばりすぎ!と撥ね退けたくなるほどの著者のコメントが、あり得そうでない巨大親指を持った生来のヒッチハイカー、シシリーの本筋と絡まり合う。ふざけているようでまじめ、回顧的であり現代チック。ダメ押しで、流れるような筆致のよさもあるし、読んで損した気にはならないだろう。2016/12/11
rinakko
5
ひやあ、面白楽しかった! いささか過剰(エロも遊びも大真面目も…)とも言える語り口が、この突飛な物語には似つかわしく、型破りな魅力を際立たせている。奔放。溢れんばかりな自由礼賛! より好みな作品は「香水ジルバ」だけれど、こちらも堪能した。ぶっ飛んだ。ロビンズ作品、もっと読めたらいいのに。2013/09/19
にゃりよよ
3
映画もありますよ。と人に言われたので観てみたい。もう、どんなことが起こってもOK!なノリで生きたくなる。2014/07/20
Mark.jr
1
所謂ケルアックの「オン・ザ・ロード」のようなアメリカ文学の王道の一つロードノベルの系譜にある小説ですが、ヒッピーカルチャー直系の前者に対して、もっとシニカルでスラップスティックなノリで、半分そうしたロードノベルをコケにした感じです。2019/02/03
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