鈴蛙の呼び声

鈴蛙の呼び声

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  • サイズ B6判/ページ数 315p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087731842
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

内容説明

たがいに伴侶をなくした男と女が、死者を悼む万霊節の日、花屋の店先で出会う。赤錆色のアスターを買い、墓地をめぐり、一緒に茸を食べる。こうしてアレクサンドラ(ポーランド人女性)とアレクサンダー(ドイツ人、美術史教授)の恋は始まった―。舞台はダンツィヒ、時は1989年11月2日。実にベルリンの壁の崩壊は一週間の後。ドイツ再統一、湾岸戦争、環境破壊、追放の世紀への考察、老境に入ったグラスの筆は、ふたりの恋物語の背後に、みごとにヨーロッパと人類の未来を、芸術的なまでに描き切る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ティス@考える豚

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グラス1#物語の主役であるアレクサンダー・レシュケの友人による手記という形式。ドイツ人男性アレクサンダーとポーランド人女性アレキサンドラ、二人の似通ったカップルの活動記録。小説ではあるが、小説とは言い難い。無機質で単調に文章が紡がれているのですこし退屈に思えるが、精細に説明された情報量には関心を覚える。ふたりが建設に尽力した宥和墓地をめぐる騒動が中心。独波蘭間の宥和の難しさがテーマで、繊細な独逸人と悲笑的なポーランド人の対比が面白い。幕引きが衝撃的なので、感想はそこに集約しそう。正直よくわからなかった。2016/05/14

なか

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読み終わるのに苦労した。冒頭部分が一番好き。2013/03/01

k_

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「アレクサンダーさんは言いました。ポーランドがドイツのメニューに載らないように、よく注意しなくてはならない、と。私は自分が見ていることを言います。ドイツ人はたとえもう満ちたりていても、いつも飢えています。そしてそのことが私を不安にするのです」(p255) ドイツ文学。グダンスク。ドイツ人とポーランド人の恋。ドイツ統一。民族。故郷。2011/08/06

astrokt2

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未レビュー2009/05/30

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