内容説明
パリの読書界のみならず、日本の若者の間で、静かだが熱い支持をうけた『浴室』のフィリップ・トゥーサン待望の第二作。主人公の名前はムッシュー。またまたとぼけた、心優しいお人柄。なんにも働いていない様子なのにフランス・フィアット社の営業課長。フィアンセに捨てられても、その両親とはだいの仲よし。新しい恋人の白い手を握ろうかどうしようかと、今日も思案のま最中。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
泉を乱す
4
ムッシューの働き方、真似したい。 滑稽さの中に知的センスもあるムッシューのライフスタイルは、虜になる!2018/06/10
ありんこ
2
なんだか癖になるかわいらしい文体ですね。ジャック・タチのユロが大好きなので、雰囲気が似ているという感想を見つけて読んでみました。女性を主人公にしたムッシューのような巻きこまれ系のお話はあまりないですよね。私もムッシューのように「いろんな人がいるもんです」とか思いながら飄々と生きたいのですが、そうはいきません(笑) トゥーサンが気になったので、もう少し読んでみようと思います。2024/07/15
I am
2
ゆるゆる読める初めての感覚。ムッシューかぁ・・・よかった。いろんなひとが、いるもんです。2009/08/23
西葛
1
ムッシュー。押しに弱く、何かと厄介ごとに巻き込まれ、それでいてフランス上流社会を粋(エレガンス)に渡り歩く男。 フランス人からすれば「あるある」なのか?それとも「滑稽譚」なのか?そんなこと、わからないままにしておいた方がこの物語を楽しめるのでは。 2017/02/20
花野
1
どこもかしこもとぼけた作品でした。そこがとてつもなく面白く、ムッシューに可愛げすら感じます。ムッシューという響きからしてリズミカル。ムッシューの視点といいますか、こう気ままな生活観のようで幾何学の要素も含んであるところも楽しいです。2014/10/22