感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takeakisky
0
刹那の情熱とそれを貫く傲岸不遜。それは逆説的に理知すら感じさせる首尾一貫さを生む。何度読んでも面白いサド侯爵。けれどこれ、現代の世界文学という叢書の一冊。一体フランスの現代は18世紀に始まっているのかと野暮なことも言いたくなる。やっぱり気になって解説読む。編者に現代というキーワードは全く無いようだ。まあ面白ければいいか…と思ったが、ネルヴァルは何度も投げそうになった。前半、長篇を読むのと同じくらい時間をかけて読まれるべき話ばかりが並ぶ。既読のものは、気分に応じて飛ばした。終盤、デ・フォレが、また苦しい。2025/04/28