感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
16
現代、と言いつつも発刊されたのは1970年。つまり今から50年前の現代アメリカ文学、ということで、さすがに古臭さが隠せないものの、並んでいる名前はほとんどみな知っているひとばかりというすごさ。そしてその中には時代に負けない迫力や読み応えがある作品もあります。新訳だったらもっととっつきやすかったかな。お目当てのジョイス・キャロル・オーツがいかにもこの時代風の若くて野心ある女性の不倫話を書いていると思いきや、そこから一段階段を踏み外したような不気味さがあるラストで、さすがでした。2020/04/08