World SF<br> 泰平ヨンの未来学会議

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泰平ヨンの未来学会議

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  • サイズ B6判/ページ数 212p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087730586
  • NDC分類 989.83

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ブラックジャケット

11
スタニスワフ・レムというと「惑星ソラリス」の圧倒的質量で他の作品はすぐに頭に浮かばない。本著は1971年の発表。当時の人口爆発、関連する食糧問題をテーマに、コスタリカのヒルトンホテルで未来学会議が開かれる。多発する軍事クーデターを背景に、軍が投下する覚醒剤爆弾で主人公の 泰平ヨンはトリップする。これぞ70年代のドラッグの時代の象徴。カオス社会に突入する。SFによる未来像なのだが、現代から見ると、70年代のパラレルワールドにも思える。化学薬品で人間を支配しようとする傾向は、社会主義国の悩める姿に投影される 2020/12/28

kinka

9
未来学、なる学問は実在する。統計的なデータを基に可能性としての未来を考える分野らしいが、この本の場合は更に、将来の問題とその解消案まで考える学問ということになっている。未来学会議の参加者達が、政変に巻き込まれてドラッグ漬けになり、ドラッグにコントロールされた未来を見る、というなんとも皮肉かつ醜悪で悪夢的な話は、入れ子構造の複雑さと乾いたユーモアも相俟って読んでるとぐらぐらしてくる。感情も感覚も薬で作る平和で幸福な世界って、荒唐無稽に見えて実はそうでもないよな…全ての問題が心に由来するのだと考えるなら。2016/01/01

記憶喪失した男

2
死んだ場面で、まったく何も書かれてない白紙のページがあったのが印象深い。

ビター

2
――そこにはキリストジン、アンチキリストジン、ゾロアスタル、アリマノール、メソジスチン、バラモニン、ブッジン、シャーマノール、ヒンジン、イスラミン、さらに聖体礼拝錠や秘跡授与剤(光輪を放っているパックに包んである)がある。――本文より /聞くところによれば現実的に100億の大台が今世紀中に待っているらしい。人口の話である。増えすぎた人間には自然淘汰が待っているのだろうか。個人的にはこの小説で描かれるような世界よりかはマシだと思う。信仰すら薬物によって得る世界よりかは。2013/09/04

aimatu

0
映画『コングレス未来学会議』の原作本ということで読みましたが読んでるうちに頭がぐらぐらしてきますね(褒めています)2016/10/18

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