内容説明
女子高生藤乃と女教師三島は妖しい愛の渦に飲み込まれ…。ちょっと奇妙で熱い恋のゆくえ。大論争を展開した小説。あなたはどう読むか。第15回すばる文学賞佳作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゆ
1
女の子のいろんなものに対する嫌悪がむき出しに書かれてる感じが好き。そこに書かれてる焦燥とか行き詰まり感とか理不尽へのままならなさこそが微熱なのかも。そんな子が知らない世界/自分じゃない世界/理解できない世界/かかわらざるを得ない世界と邂逅して、それを理解しようとしているのかいないのか、三島の話を聞いていく感じが好き2014/03/18
ばいきんまん
1
先生の家の近所の公園でブランコに乗る場面のこの三行が好き。「思いついて、目を閉じてみた。やはり空を飛んでいるようだった。押さえられなくなって、ちょっと笑ってみた。薄暗闇で、子供に帰ることぐらいは、ポリ公だって許してくれるだろう。」自分が似た状況になってみると、考え方や生き方の違う人間の気持ちが少しはわかるようになる…ことがある。父親(養父)とのよい関係を取り戻せつつある事も嬉しい。父親の事で長い間苦しんできた藤乃だけど、誰より理解してくれるだろう人もまた父親。希望を持たせてくれるような最後もよかった。2013/01/08
うずしお
1
初・仁川高丸。力強い背表紙だと思ったら百合だというので。意外とポップ。なんか百合姫みたい。いや百合姫みたいではないか…。良い百合小説。 ところで僕は純粋な百合小説、百合を主題とした百合小説を読むのは、もしかしたらこれが初めてだったような気もする…。2012/11/06
akubita
0
☆☆☆☆☆ 題材自体好きな分野で入り込みやすかったが、まるでBGMが流れているかのように次の展開を予感させるような文章で、気持ち良く読み進めることが出来たを2016/07/08
ココアにんにく
0
19980815読了 図書館借