蛍草

蛍草

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784087726343
  • NDC分類 913.6

内容説明

初めて逢った時から今まで、昭次は龍蔵親分の女房の絹を「姐さん」と呼んできた。ところが、三年前のある一夜を境に、「姐さん」と昔どおりに呼ぶ自分のその声に、以前とは違う、よそよそしい距離がおかれているのに気づくようになった…。そんなある日、組が岩島組に追われ、解散寸前の状態にある中で、龍蔵親分が斬られた!渡世の世界に生きる男と女の、切なく哀しいそれぞれの想いを、男の背中に彫られた未完の二輪の花の刺青に託して描く表題作。ほかに、男と男の愛、一人の男をめぐる二人の女の葛藤など、さまざまな愛の形をこまやかな筆で描きだした全5編を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Lara

70
1980 年代に書かれた、短編5作品集。「翼だらけの鳥たち」で「子供の頃は優等生で、すごく可愛かった」和枝には、就職後に由木子という親友がいて、その恋人・耕一との三角関係の話。「別れたい」「やっぱり戻りたい」「私の彼を奪って」等、紆余曲折あるが、読後感は悪くないが、なんだかすっきりはしない。それぞれに佳作でした。2020/03/11

mizuki

4
とても面白かった。特に表題の「蛍草」は文章がとてもきれいです。情景の描写が登場人物の心をも写し取っているかのようでした。完璧なハッピーエンド、ハートウォームなお話が好きな方は、回避かな? 「カイン」は、題名からして、不穏な感じでしたが、予想(期待)通り。そして思わぬトリック。どの作品の登場人物もみんな狂気を孕んでいるように思いました。それでも読後感は悪くありません。自分と向き合って、納得のいく答えを出そうとしているからかな? ただし「カイン」は、嫌と言う方はとことんダメかもしれませんね。2015/08/11

野火*

3
作者初読。好い。恋愛物は好まないが、風趣な文体に惹きこまれるように読んだ。2020/12/19

mnagami

0
本作もミステリ色はほとんどない。恋愛系短編が続きちょっとマンネリが出てきた感じがするが、、、2016/12/04

橘未定

0
巧みな文章で綴られた短編集。表題の蛍草などは、情景がありありと浮かんできた。意外な展開もあって、面白く読めた。2010/01/02

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