内容説明
’69年の大晦日に自ら死を選んだモデルのゆい子―。ファッション・モデルの世界に漂う女たちと男たちの物語を、時代の雰囲気の中に活写する長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
リッツ
15
何度も読みたくなる本。子供の頃背伸びして憧れた世界を再び鮮やかに再現されるような、そんな気持ちで読んだと思う、初読は主人公達に近い年齢だったはず。そして面白いことに年を開けて再読すると歳を重ねた作中人物と共に生きてきたような気に。華やかなモデルの世界、そのなかで誰よりも魅力的な「ゆい子」に憧れ自らもいつしかその世界で青春を過ごすことになる恵子。眩しくて、心踊らされ、女友達と腕を絡めて笑ったり泣いたり、そして恋をして生活をする、そんな疑似体験をさせてくれた本。華やかな時代の終わりの寂しさもしっかり胸に残し。2014/06/05




