出版社内容情報
ふたりの母親とふたりの子ども。偶然の出会いからはじまった“タカシマ家"。特別なようでいて、どこにでもいる一家が歩んだ十六年間の軌跡。喜びと悲しみに彩られた、新しい家族小説の誕生です。
内容説明
別居中の夫との関係に苦しんでいた泉は、両親との関係に悩み、命を絶とうとしていた千代子と出会う。戸惑いながらも、お互いをかけがえのない存在だと気づいたふたりは、泉の一人息子・草介を連れて、星がきれいな山里「マチュピチュ村」へと駆け落ち。新しい生活が始まる―。特別なようでいてどこにでもいる、温かな家族の物語。
著者等紹介
小川糸[オガワイト]
1973年生まれ。2008年に初の小説単行本『食堂かたつむり』を上梓(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
329
高島家というと芸能一家の高島家を思い出します。著者は既成概念の対局としてジェンダーフリーで血の繋がりの薄いタカシマ家を設定したのかな?マチュピチュ(ペルー)、十日町の棚田(マチュピチュ村)、ハワイと個人的にいずれも足を運んだことがあるので、自然の情景もリアルに浮かび作品の舞台としても最高です。宝ちゃんの成長物語も考えられるので、続編もあるかな?2014/11/25
ウッディ
311
子供を連れての離婚に踏み切れずにいた35歳の泉は、電車のホームで思いつめた表情をしていた女子高生、千代子と出会う。レズビアンであることを告白した千代子とともに星のきれいな村に移り住んだ泉は、息子の草介と宝という娘を授かり、虹色の旗がはためく一軒家で暮らし始める。LGBTへの偏見、カミングアウトへの躊躇を経て、誰もが安らげるゲストハウスを営み始めるが・・。泉、千代子、草介、宝の視点で順に語られる物語は、楽しいこと、辛いことを含めて、すべてをフワッと包み込んでくれる感じがして、特に草介の優しさが印象的だった。2020/09/16
hiro
186
糸さんの最新長編小説ということで読んだ。息子草介がいるが夫と別居している泉と、女子高生の千代子が出会う。そして、二人は恋に落ち、駆け落ちをして、棚田のあるマチュピチュ村にたどり着く。ここで既に妊娠していた千代子が宝を産み、タカシマ家四人家族の始まる。四章構成の各章ごとに語り手が変わり、性的マイノリティの二人を中心とした“タカシマ家"家族の16年間を描いている。読み初めて、これが糸さんの作風なのか『食堂かたつむり』と同じ暖かさを感じながら読んだ。さて次は積読本になっている『つるかめ助産院』を読もうと思う。2014/11/08
うっちー
132
家族の形はいろいろです2015/01/24
ひめありす@灯れ松明の火
120
糸さんの描くスピリチュアルで少し不思議な家族の物語。全体をみると少しさびしいけれどやわらかな色合いの物語に見える。でも一部一部を切り取るとどれもが激動で、平穏な事なんかあんまりなくて、でも全体を見渡すとちゃんと連続して緩やかに月日と一緒に流れていく感じ。よく言えないけれど。だからやっぱりまるで虹の様。ひとの出会い方は七色どころじゃないスペクトグラムだと気づく場面が素敵だなあと思って。オハナは家族。だけどやっぱり「花」の意味もあると思う。虹色の花が咲き乱れる家族の待つ庭で、彼が帰ってくるのを一緒に待ってる。2015/09/02




