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愚者よ、お前がいなくなって淋しくてたまらない

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  • サイズ B6判/ページ数 416p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087715569
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

まっとうな社会の枠組みでは生きられない三人の“愚者"たちとの濃密な時間を描いた著者渾身の自伝的長編小説。ベストセラー『いねむり先生』と同時代に紡がれた、小説家・伊集院静、もうひとつの「再生」の物語。

内容説明

ひとり、またひとりと去っていった友よ。無駄死には、させない。不器用な男たちの愛おしいほど切ない絆。ベストセラー『いねむり先生』と同時代に紡がれた、小説家伊集院静、もうひとつの「再生」の物語。

著者等紹介

伊集院静[イジュウインシズカ]
1950年山口県生まれ。立教大学文学部卒業。CMディレクターなどを経て、81年『皐月』で作家デビュー。91年『乳房』で吉川英治文学新人賞、92年『受け月』で直木賞、94年『機関車先生』で柴田錬三郎賞、02年『ごろごろ』で吉川英治文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

99
この作家は多分エッセイを1冊既読しただけ。ちょっとスカした感が苦手だった。故夏目雅子の夫で多分、今は篠ひろ子の夫。位の知識。女は影のある男に惹かれるのか。これは自伝的ノンフィクションだろう。長いし(汗)ほとんど共感は出来ないのだが読後感は堪らなく愛しい。加えて斜めから自分を見る点も、放おっておけない『オトコ』なのだろう。それにしても『エイジ』よ、伊集院作家のスクリーンを通して、私も貴方がいなくなって切なく哀しいよ。私は、こう云う『男』に惚れるタイプだな(笑)読み応えはまずまずあったがやはり、苦手な作家だ。2015/11/17

chimako

89
人の一生に勝ち負けはない。10年程前のこと「私の事、勝ち組って言う人がいるのよ」と自慢気に言う女性の隣を歩いていた。彼女のバッグはヴィトンだったが品性の欠片もなく思わず顔を背けてた。この本の中に生きる人々は 泥水の渦に巻き込まれ、藁をもつかめずに流され、沈み込み、何とか浮き上がって息をする。顔をあげたそこには、大切な人の顔が浮かび、底抜けに楽しかった一瞬が現れる。それで良いと思う自分がいて、また、これではダメだと俯く自分がいる。そうやってとにかく毎日暮らしていく。夢の中の食堂の話が良かったなぁ。2018/07/06

どんぐり

68
酒とバクチに明け暮れ、生き場所を探しあぐねているようにみえる主人公。どこまでが著者の心情を吐露しているのかはわからないが、これは伊集院静の自伝的長編小説だ。20数年前に海で死んだ弟、9年前に死んだ女優の妻、5年前に亡くなったギャンブルの神様で作家のI先生、彼は過去の身近な人の死に彩られている。1994年以降、遊び仲間でスポーツ記者のエイジ、芸能プロダクション社長の三村、編集者の木暮が、彼の前から次々と姿を消していく。彼の淋しさは、このウエットな書名が表すようにとてもセンチメンタルだ。『いねむり先生』では、2016/06/12

カピバラ

29
伊集院さんの描く人間は、みんな血が通ってる気がする。関西弁もやわらかくて読みやすい。本の厚さの割りには読みやすかった。2014/06/08

さと

26
涙が流れる悲しみではなく、喉の奥が締め付けられるような苦しみ。愛する妻、心許した友を亡くした筆者の自叙伝的小説。読み進むうちに知らず知らずの間に私の心に悲しみの澱が沈殿していった。酒と女とギャンブルに・・・いつもそこにいる友を淡々と語る。なのに読めば読むほど熱くなる。ばかなほどいい奴ばかりなのだ。悲しいほど不器用な奴ばかりなのだ。彼らはいつも淋しくて一生懸命で愛にあふれていた。その大きさに気付いたとき、彼は初めて自ら人の前で馬鹿になった。馬鹿になって彼らの愛を受け止めた。私は心を抉られて悲しくてたまらない2014/07/02

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