書楼弔堂―破曉

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  • サイズ B6判/ページ数 498p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087715408
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

明治20年代中頃、雑木林と荒れ地ばかりの東京のはずれに、異様な書店「書楼弔堂」が佇む。書店を舞台に月岡芳年、泉鏡花、井上圓了、勝海舟ら、江戸の面影が残る明治を生きた人々を描く新シリーズ!

内容説明

古今東西の書物が集う墓場。移ろい行く時代の中で迷える者達。誰かが“探書”に訪れる時、一冊の虚は実になる。

著者等紹介

京極夏彦[キョウゴクナツヒコ]
世界妖怪協会、全日本妖怪推進委員会肝煎。古典遊戯研究会紙舞会員。お化け大學校・水木しげる学部教授。1963年北海道小樽市出身。1994年『姑獲鳥の夏』刊行。1996年『魍魎の匣』第四九回日本推理作家協会賞長編部門受賞。1997年『嗤う伊右衛門』第二五回泉鏡花賞受賞。2003年『覘き小平次』第一六回山本周五郎賞受賞。2004年『後巷説百物語』第一三〇回直木三十五賞受賞。2011年『西巷説百物語』第二四回柴田錬三郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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勇波

321
「どのような本をご所望ですか」はい、今回の決め台詞です。。巷説の百鬼夜行の真ん中の時代の物語になるのかな。「ないものをあるとしなければ、私共は立ち行きません」などの京極節が随所に散りばめられてます。続巻が出るのであれば気長に待ちたい。この本は電子書籍ではなく四六判で読むのがお勧めです★2015/02/21

tama

251
図書館本 予約したがそれほど待たなかった 初登場の古書店 まだ明治の元勲達が存命の頃 「方便」いやー、いいリズムですねぇ!まるで江戸落語の巧いのを聴いてるみたい。作者の突っ込みもいいところに入るし。「未完」なんと!この方はお祖父様でしたか!ひょっとしたら彼は店も引き継いだのか?この先、これまでの作品にどうつながってゆくのかかなり楽しみ。2014/01/21

文庫フリーク@灯れ松明の火

194
明治20年代の帝都。病の療養地になる程の田舎に街灯台の如き3階建ての外見。きっちり閉じられた板戸の軒に下がった簾(すだれ)に貼られた半紙には墨痕鮮やかな「弔」の文字。店内は昏く、一定の間隔で燈された蝋燭。袈裟を脱いだ僧侶のような無地無染の白い着物の店主は「相応しい読者と書物を引き合わせることが供養と心得まする。その人の一冊と、その本の一人を巡り合わせるために、私はこの店を営っております」と語る、ここは古書店・書楼弔堂。自らを省みるに段ボールに詰め、積み重ねた多量の書は正しく死蔵。私より予程その価値を識る→2014/01/05

みっちゃん

173
時は明治、「本屋は墓場、売るのが供養」書舗の名は弔堂。自分の為だけの1冊と巡り会う為に訪れるお客が豪華絢爛。若き日の泉鏡花、べらんめえ口調のかの歴史の立役者、えっ!?幕末に刑死したはずでは?のあの人物等々。そしてこの店の主こそ、作者その人に思えました。古今東西の学識に長じ、その文化論、歴史観、人生観の講義を楽しみながら受けさせて頂きました。恐ろしくも悲しくて美しく、目が離せなくなる表紙画に纏わる【臨終】が一番印象に残っています。2014/02/15

ハイランド

158
雰囲気はいい、というか作者は相変わらず時代の空気を描くのがうまい。話自体は、落とし話のような感じだわ。ああ京極堂シリーズの続きが読みたい。2014/03/18

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