出版社内容情報
王権廃止、ルイ十六世は断頭台へ…
敗北を続ける対外戦争に民衆の不満は募り、プロイセン軍が仏領内に侵入すると、各地の義勇兵がパリに集結して民衆とともに王宮を襲撃。国王一家をタンプル塔に幽閉する。王権が廃止され、国王は処刑に…。
内容説明
8月10日の蜂起、9月虐殺、王へ下される審判。暴走する殺戮の刃。ルイ十六世、断頭台へ。流血の先は天国か、地獄か。
著者等紹介
佐藤賢一[サトウケンイチ]
1968年山形県鶴岡市生まれ。山形大学卒業後、東北大学大学院で西洋史学を専攻。93年『ジャガーになった男』で第6回小説すばる新人賞、99年『王妃の離婚』で第121回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
147
8巻。ついに王政打破のため、 ダントン、デムーランが立ち上がる。 「ラマルセイエーズ」が 象徴的なこの8月の蜂起は、 9月の虐殺、ルイ16世の 断頭台へと繋がっていく。 理性のたががはずれた群衆の 暴走は止まらない様が 妙に淡々と描かれていく。 一国の王だったルイ16世が 告発され、裁判にかけられる 様は痛々しいが…革命の フェーズを変える巻だった。2014/12/30
優希
51
読むのが結構辛かったです。三部会から数年、勢いをつけていく革命が恐ろしく感じます。全体的に殺伐とした雰囲気が漂います。民衆の力、暴力、凶暴性。抑圧されて来た力を政治に利用する人々。革命が生々しく感じられます。各地の義勇兵がパリに集結し、国王一家を幽閉し、遂に王権が廃止されます。民衆の不満は国王を処刑台に送り込むまでに至っていたのですね。ギロチンが近づき、処刑の直前に人権に気がつくのが皮肉に感じます。いよいよ恐怖政治が幕を開けようとしているのですね。2014/11/21
クサバナリスト
22
ルイ16世が処刑される。王という地位にいる一人の人間として描かれ、ここでも私が思っていた『王様』のイメ-ジが変った。本シリ-ズ、読み進めるごとに面白さと同時にフランス革命についての自分の無知が判明。読むことによかったと、残りまだ4巻もあるのにつくづく思う。2015/03/28
朝比奈さん
20
一気に血なまぐさくなる。9月虐殺からルイ16世の処刑。民衆って怖いなって思ってしまった(庶民のくせに) ここから文字通り血祭りなんだろうなぁ。程良い政治は許せませんか?白か黒しかないのは不幸だね。2017/12/30
α0350α
15
ついにこの時がきましたね。何か断頭台が近づくにつれてルイが格好良くなったように感じました。"フランスの敵"を次々と処刑していく流れは怖くてデムーラン頑張れとか思ってましたが、サン・ジュスト演説が炸裂してからの急展開でその辺りのことは飛んでしまいました。次は恐怖政治の始まりですかね、読むのが怖いです。あとラ・マルセイエーズの大合唱、カタカナの歌詞がどうしてもあのメロディにのってこなくて困りました。2012/09/30
-
- 電子書籍
- 依存する女【マイクロ】 8 ~ネットス…