内容説明
「男の傷ついた自尊心は、女にとっては諸悪の根源です」妄想でもいい、ハラワタ煮えくりかえる男たちに正義の鉄拳を。洗いざらいみんな書いてしまった、最新長編小説。
著者等紹介
荻野アンナ[オギノアンナ]
1956年11月7日生まれ。1991年『背負い水』で第105回芥川賞を受賞。2001年『ホラ吹きアンリの冒険』で第53回読売文学賞を受賞。2008年『蟹と彼と私』で第19回伊藤整文学賞を受賞。慶応義塾大学文学部フランス文学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シャボン玉
24
自伝ならば凄まじい ときどき出る解説やら、不思議なテンポの小説だった。駄目男を描くのが上手いですね(´`)2016/11/03
こたた
7
昔ドラマでやっていた「殴る女」の原作だと思って手に取った。違ったが読んで正解。人間描写や社会風刺が面白く、1ページで5回は痛快に笑わせられた。外出先では笑いを堪えるのに一苦労。私小説っぽいこの作品はブラックジョークの塊。冗談の通じない人に読ませてはいけない。「ブラック」はまだよくて「グレー」には重警戒が必要。グレーとは「それがジョークなのか判らない記述」だ。ジョークならばクリティカルヒット。でも刺されても仕方がない。ジョークじゃないと言うならそのようにも解釈できる。このグレーこそ深みがあって面白かった。2011/12/03
Maki Uechi
5
★★☆☆☆ なんだろう。頑張って最後まで読んだけれど何一つ頭に残らなかった。独特の言い回しとかギャグなのか軽妙な言葉がちりばめられていて面白いのもあるけれどほとんどはただ読みづらいだけだった。つっけんどんにただ言いっ放しだったり相手を必要としていない語りみたいでどうにも突き放されてる感があって変な感じ。他の作品はわからないけれど合わない作家さんなのかなー。2016/09/18
sk
3
ユニークな登場人物たちが織り成すユーモラスな群像劇。面白かった。2019/03/29
ritz
3
作者の好きな文章の世界に放り込まれたような、心細さと浮遊感のある読後感(笑) 分かりにくいところもあったけれど、雰囲気は好きだなぁ。2014/04/23