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  • サイズ B6判/ページ数 331p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087712988
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

二つの小説、二つの恋。
小説に魂を奪われた者達の恋愛と抹殺の記録。
『OUT』から12年。魂と狂乱の涯てを描ききった桐野夏生の最高傑作!

内容説明

彼は、小説に命を懸ける、と何度も言った。小説は悪魔ですか。それとも、作家が悪魔ですか?恋愛の「抹殺」を書く小説家の荒涼たる魂の遍路。

著者等紹介

桐野夏生[キリノナツオ]
1951年金沢生まれ。93年『顔に降りかかる雨』で第39回江戸川乱歩賞受賞。98年『OUT』で第51回日本推理作家協会賞受賞。99年『柔らかな頬』で第121回直木賞受賞。2003年『グロテスク』で第31回泉鏡花文学賞受賞。04年『OUT』でエドガー賞(MWA/Mystery Writers of America)候補。同年『残虐記』で第17回柴田錬三郎賞受賞。05年『魂萌え!』で第5回婦人公論文芸賞受賞。08年『東京島』で第44回谷崎潤一郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

106
面白かったです。皆がある程度の妙齢ながらも愛憎劇の中にいるのにはゾクゾクさせられますが。恋愛の行き着く果てを描きながらも、その裏にある心の闇の部分をえぐり出しているところに引き込まれました。私小説と不倫が絡み合い、その謎を解いていくミステリアスさとドロドロした世界が好みです。最後の決着を死という形で締めくくってしまうのはいささか反則のような気もしなくはないですが。そこがリアルというものなのでしょう。強い負のエネルギーの恋愛を見たような感じです。2017/05/21

扉のこちら側

96
初読。どこからが虚構でどこまでが現実なのか。恋愛と抹殺。2013/04/07

Yuna Ioki☆

62
1054-257-1 よくわからないと思ったのは私だけじゃなかったようでε-(´∀`*)ホッ2015/07/01

えみ

58
目を見開いて、穴が開くほど強い視線を送れば、故意に隠そうとしている人間の「悪」の部分を見逃さずにその視界に捉えられるかもしれない…。という淡い期待を込めつつ、この賤劣な人の醜怪極まりない暗黒部分を観察する。そう、「観察する」という言葉が相応しい一冊だった。何という醜聞を晒すのだろう。それも一種の作品か。創作か捏造か事実か。「抹殺」を謀る小説家の作品に読者は翻弄される。心地よいカオスに酔い痴れることができれば読者としての役割を全うできたと讃えられてよい。赤裸々な作家の恋愛告白本を巡る人間模様が描かれた小説。2024/01/07

れいぽ

54
湿度の高い暗闇に放り出されたような読後感。ねっとりじっとりです(汗 「恋愛を抹殺」するために小説を書くタマキ。リンクする「無垢人」の狂気。淫、陰、因、陰、姻、そして「IN」。許さないことで続く恋愛もあれば、別れることで続く恋愛もある。虚構であろうと、現実であろうと。。。2010/08/29

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