天上の火〓

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天上の火〓

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  • サイズ 46判/ページ数 352p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087700190
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

大らかな性格で孫に優しい偉大な人間国宝の祖父。氷のように冷たく息子に無関心な轆轤の名手の父。物心つく前に母親を亡くした少年・城は、陽と陰のような二者の間で育ち、悩み、苦しんでいた。父に認められたいがゆえに歪んでいく心。それは宿痾のように精神を蝕んでいき……。備前市伊部を舞台に、備前焼窯元父子三世代の心の闇に斬り込み、愛と憎しみの狭間でもがく人間たちを描いた家族史。

【著者略歴】
遠田潤子(とおだ・じゅんこ)
1966年大阪府生まれ。大阪府在住。関西大学文学部卒。2009年、第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞した『月桃夜』でデビュー。『雪の鉄樹』が「本の雑誌が選ぶ2016年度文庫ベスト10」で第1位、『オブリヴィオン』が「本の雑誌が選ぶ2017年度ベスト10」で第1位、『冬雷』が第1回未来屋小説大賞を受賞、『銀花の蔵』が第一六三回直木賞候補に。他の著書に『アンチェルの蝶』『ドライブインまほろば』『廃墟の白墨』『紅蓮の雪』『人でなしの櫻』『邂逅の滝』『ミナミの春』ほか。



【目次】

内容説明

大らかな性格で孫に優しい偉大な人間国宝の祖父・路傍。氷のように冷たく息子に無関心な轆轤の名手である父・天河。物心つく前に母親を亡くした城は、陽と陰のような二人の間で育ち、悩み苦しんでいた。父に認められたいのに自己韜晦に走る城。出口が見つからないまま、宿痾のように精神は蝕まれていき…。父子三世代の心の闇に斬り込み、愛と憎しみの狭間でもがく人間たちを描いた、焔の家族史。

著者等紹介

遠田潤子[トオダジュンコ]
1966年大阪府生まれ。関西大学文学部卒。2009年、第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞した『月桃夜』でデビュー。『雪の鉄樹』が「本の雑誌が選ぶ2016年度文庫ベストテン」で第1位、『オブリヴィオン』が「本の雑誌が選ぶ2017年度ベストテン」で第1位、『冬雷』が第1回未来屋小説大賞を受賞、『銀花の蔵』が第163回直木賞候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

145
この手が、この体と心が愛されたいと叫んでる。父親であり、師であり、敵手であるのが辛い。三世代三人の男たち。人間国宝の祖父、轆轤の名手の父、そしてまだ何者でもない自分。備前焼窯元一家の『継承』と言う愛憎劇を、遠田ワールドの香りと共に、1300度の焔を身体全部で浴びてしまった感じだ。私の大好きな哀しい男は、最期まで哀しく優しくて、その愛に胸が熱くなる。路傍、天河、城と続いた備前焼の血は灯へと繋がれていくのだなぁ。2025/10/26

ちょろこ

113
胸を焦がす一冊。陽だまりのような人間国宝の祖父、氷のような父。そんな正反対の二人の狭間で揺れる息子、城の苦悩を主軸に備前焼窯元父子三世代を描いた物語。終始、家族の不協和音が苦しみやせつなさの焔となってチリチリと胸を焦がす時間だった。反発、言葉を重ねてわかり合えるまでの遠い道のり、回り道を経て相手の知られざる一面、見ようとしなかった心の奥を知った時ほど自分の中で何かが大きく変わる瞬間はないと思う。終盤は誰もの溶け出す時間、流れゆく胸の澱に涙なくしては読めない。時と愛が焼き上げた家族の器を見た気がした。圧巻。2025/10/23

ゆみねこ

74
圧巻の読み応え。備前焼窯元の人間国宝の祖父、轆轤の名手である父、早くに母を亡くした孫の城。父子三代に渡る心の闇と断絶。何者にもなれずもがき苦しむ城。熱く燃える焰の向こうに一家の再生と未来が見えた。路傍、天河、城と受け継がれたものは、やがて灯へと続いてゆく。遠田ワールド全開の力作、お薦めの1冊です。2025/10/29

itica

68
人間国宝の祖父、研澄まされた感性の父。当たり前のような作陶中心の生活の中で城(じょう)は育った。しかし祖父と父、父と城の関係は特殊だった。城の成長と苦悩、迷いを中心に陶芸の世界を生きる家族が描かれている。遠田さんにしてはあっさりかな?と前半は思ったが、城が大人になってからの後半は、自分の感情が抑えられないくらい揺さぶられた。存在しないはずの彼らの作品が見たくて、思わず備前焼の画像を検索したしまったよ。 2025/11/09

pohcho

65
備前焼窯元父子三世代の物語。人間国宝だが孫には優しい祖父、冷たく無口なろくろの名手の父。幼い頃に母を亡くした主人公・城は対照的な二人の間で育つ。父子の確執を描いた愛憎劇になるかと思いきや、後半は秘められていた事実が明らかに。氷の下にあったのは悲しみと深い愛だった。「天井の火は1300度。地上の火を軽々と超えていく」父子三代それぞれの想いは次世代へと引き継がれ、あたたかなラストに感無量。2025/11/05

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