世界99〈下〉

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  • サイズ 46判/ページ数 432p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087700015
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

【第78回野間文芸賞受賞作】
【BSテレ東 第2回あの本、読みました?大賞 第1位】

小説というものの輪郭が、いわば地球を覗く窓の形が、本書によりまた大きく更新されました。
それはつまり、この本の中で初めて寛げる人がいるということです。
救済と爆弾は同じ姿で在れるのだと気付かされました。
朝井リョウさん(作家)

本当は貴方もわかっていたんだろう? と迫る声が脳内に鳴り響く。
熱に浮かされるようにページを捲る手が止まらない。
これは本型ワクチン。
世界99に誘われ、もう元いた場所へは戻れない。
宇垣美里さん(フリーアナウンサー・俳優)

足元の地面がふいになくなり、
正常と異常の境目が消え失せ、目眩がする。
人間という生き物の滑稽さ、グロテスクさ、美しさ、不思議さが、
この本の中にすべて詰まっている。
岸本佐知子さん(翻訳家)

空子がこの世界で体に蓄積する小さな暴力の音とか、風とか、どれも僕の心に刻まれていきました。
物語で一緒に過ごせた時間は、僕の宝です。
ロバート キャンベルさん(日本文学研究者)


私たち、ピョコルンに、全部捨てられるようになりましたよね。
性欲を。出産を。育児を。介護を。人生の時間を食いつぶす、あらゆる雑務を。

14年前、「リセット」を経験した人類は混乱の最中にあった。
しかしラロロリン人の考えた「人間リサイクルシステム」がうまく機能し、やがて社会は再生を迎える。
そして49歳になった空子は「クリーンな人」として、美しく優しい世界を生きている。生まれ育った街「クリーン・タウン」の実家に戻り、同級生の白藤遥とその娘・波とともに。
ようやく訪れた穏やかな社会の中心には、さらなる変貌を遂げたピョコルンがいた。

村田沙耶香渾身の大長編、ここに完結。
都合の良い「道具」・ピョコルンを生み出した果てに、人類が到った極地とは――。

【著者略歴】
村田沙耶香 (むらた・さやか)
1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部芸術文化学科卒。2003年「授乳」で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。2009年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島賞、2016年「コンビニ人間」で芥川賞受賞。著書に『マウス』『星が吸う水』『ハコブネ』『タダイマトビラ』『殺人出産』『消滅世界』『生命式』『変半身』『丸の内魔法少女ミラクリーナ』『信仰』などがある。

内容説明

14年前、「リセット」を経験した人類は混乱の最中にあった。しかしラロロリン人の考えた「人間リサイクルシステム」がうまく機能し、やがて社会は再生を迎える。そして49歳になった空子は「クリーンな人」として、美しく優しい世界を生きている。「クリーン・タウン」の実家に戻り、同級生の白藤遙とその娘・波とともに。ようやく訪れた穏やかな社会の中心には、さらなる変貌を遂げたピョコルンがいた。都合の良い「道具」・ピョコルンを生み出した果てに人類が到った極地とは。村田沙耶香の全てが詰まった新たなる代表作。

著者等紹介

村田沙耶香[ムラタサヤカ]
1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部芸術文化学科卒。2003年「授乳」で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。2009年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島賞、2016年「コンビニ人間」で芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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starbro

411
上下巻、850頁超、完読しました。村田 沙耶香ワールド炸裂の超大作、最期にサプライズがあれば、もっと好かったと思います。ピョコルンは、摩訶不思議な生物、東南アジアからのじゃぱゆきさん性奴隷の様で、代理母、家政婦の様な役割もしています。ピョコルンを利用・搾取出来る世界は、人間にとってユートピアなのかも知れません。 著者が女性作家なので本作の内容でも許されますが、 同内容を男性作家が書いたら、非難囂々、大炎上でしょうね(笑) https://lp.shueisha.co.jp/sekai99/ 【読メエロ部】2025/04/08

うっちー

299
人間社会の真理を極めた作品。ここまで極めなくてもいいのではと考えてしまう2025/04/30

bunmei

287
著者にとって男とは、女とは、人生とは何なのだろう?これまでの著作を思い起こすと、恋愛や人生の中でとてつもないトラウマや疑問を抱えてきたのではないかと思えてしまう。その捌け口として、畳みかける様な圧倒的な文言で人の本音の裏までも、あからさまに突きつけてくる。それは読者にとっても嫌悪と威圧を感じ、熱量を奪い取られる感覚に陥る。一方で、そうしたデストピアな世界観に浸かって、未知なる自分と重ねてみたい好奇心も生まれてくる。その両者を文学的な表現で巧みに操ってくるのが、芥川賞作家・村田ワールドの神髄なのかもしれない2025/05/29

はにこ

207
こんなディストピア的な物語なんだけど、あるなーってところが沢山ありすぎて。。自分1人で生活できないから結婚する人もいると思う。多様化が広がって将来的に友情婚とか本当にあるかもなとか、少子高齢化を防ぐ手段としてピョコルンみたいのが出てきたりしてとか色んなことを考えた。それぞれのシチュエーションやメンバーに同期化して、反論せずに生きるのって、自分の意思を通すより楽かもしれない。そんな自分を見つめるメタな感覚も分かる。可哀想が娯楽ってのも印象的。いつaudibleでおさらいしてみたい。2025/08/27

シナモン

120
衝撃の上巻からしばらく間をあけて読んだ。下巻も同じく分厚いし、うろ覚えなとこもあったからついていけるかなと思ったが、全く心配なかった。この物語の感想をどう書けばいいか。 知らず知らず、私も空気を読んでそれに相応しい感想を書こうとしてないか。思い当たることだらけのチクチクと刺さる文章に心地悪さを感じながら加速していく空子の行く末にページをめくる手が止まらなかった。読後、頭がしびれてしばし呆然。2025/05/07

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