出版社内容情報
悲劇的な事故で家族を失い、ひとり生き残ったクロチルド。だが27年後、死んだはずの母から手紙が届き!? 驚愕のスリラー。
内容説明
27年前の転落事故は、本当に“事故”だったのか?何者かに仕組まれたものだったのでは?当時のことを知る人を訪ね、調べ始めたクロチルドの身辺で、不可解なことが相次ぐ。それらが指し示すのは“母は生きているのではないか”という疑惑…。ずっと隠されていた秘密が明らかになるたび、事態は見え方を変える。そしてラストで浮かび上がる驚愕の真相。傑作フレンチ・ミステリー!
著者等紹介
ビュッシ,ミシェル[ビュッシ,ミシェル] [Bussi,Michel]
1965年生まれ。ルーアン大学で教職につくかたわら、小説を執筆。2006年に『Code Lupin』で作家デビューし、ほぼ年一冊のペースで作品を発表。2011年刊の『黒い睡蓮』でルブラン賞、フロベール賞などを受賞、実力派としての地位を固める。その後『彼女のいない飛行機』などの傑作を立て続けに発表し、一躍人気作家となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オーウェン
69
下巻はある人物から真相らしきものが分かり始める。その真相だが、ある人物が登場してからは、予想できる類いになる。とはいえその後も犯人が誰かという部分に焦点が当たり、家族もその危機に巻き込まれていく。クロチルドの家系も含めて、案外ヤバ目の登場人物ばかりであり、クロチルド自身も平気で不倫する有様。ラストに意外な人物が率先して行動したのは驚きだが、真相自体は流れで分かるのでそちらに驚きはあまりなかった。ラストの解説で1年1冊のペースで出しているとあったが、日本ではまだ3冊なので刊行ペースを挙げてもらいたいところ。2022/03/07
yukaring
64
ビュッシらしさ全開の謎が謎を呼ぶスリリングなミステリー。27年前の転落事故は本当に"事故"だったのか?事故で両親と兄を亡くしながらも唯一生き残ったクロチルドを主人公に現在と過去の出来事が交互に語られる展開。事故から27年後、夫と娘を連れてコルシカ島を訪れた彼女だが不可解な出来事が立て続けに彼女を襲う。死んだ母からの手紙、不自然な盗難、そして過去の事故は仕組まれていたという疑惑。進むほどに見え隠れする死んだ母親の影と交差する過去と現在、そして想像を超える驚愕の真相。コルシカ島の美しさも心に残る印象的な物語。2023/12/11
うまる
48
下巻後半でようやく興味が沸くが、つっこみ所祭り。母の謎や死にかけた子供より男を追いかける主人公、登場人物全員が相手に大事な事を言わない・聞かないでモジモジするなど。最終的には感心する所があったし、最後のヴァルの一言から結末の流れが良かったので読後感は悪くないです。しかしながら、手記等ではない地の文に嘘がある事、読者の視点と主人公の視点の混同がある(更にそこが嘘である)事から、内容どうこう以前の問題があります。解説者は絶賛していますが、ミステリ書評家なのにアンフェアかどうか気にしない人っているんですね…。2022/05/06
stobe1904
31
【フレンチミステリ下巻】上巻のゆったりした流れから一転してスピートアップするが、やはりクロチルドを含めたキャラたちの行動原理に違和感があり、今ひとつ没頭できない。ミシェル・ビュッシらしい振り幅の大きなヒネリは機能しているだけに残念。★★★☆☆2022/06/20
星落秋風五丈原
30
皆さんおっしゃってるように長いんです。で、その理由はヒロインのティーンの時の日誌ですね。もうちょっと削ってもいいのでは。2022/08/20
-
- 和書
- 霊智の歌