出版社内容情報
聞いてはいけない工作員たちの会話を録音してしまったCIA女性職員ヘレンに命の危険が迫る。ミステリの興趣溢れるスパイ小説。
内容説明
末端のCIA女性職員ヘレンは、工作員たちの隠れ家で聞いてはならない極秘の会話を録音してしまう。また、同じ家でレイプの現場を目撃し、上層部への告発を試みるのだが、組織を追われてしまう。その35年後、彼女の身に思わぬ悲運がふりかかる。冷戦下のベルリンと現代アメリカを行き来しながら浮かびあがる、壮大な謎の構図とは。2019バリー賞最優秀スリラー賞受賞!王道スパイ小説×謎解きミステリ!
著者等紹介
フェスパーマン,ダン[フェスパーマン,ダン] [Fesperman,Dan]
1955年ノースカロライナ州生まれ。紛争地帯で特派員として長年活動した経験を活かして、99年に『闇に横たわれ』(ハヤカワ文庫NV)を発表し、CWAの新人賞を受賞。その後も精力的に執筆をつづけ、2003年に『The Small Boat of Great Sorrows』でイアン・フレミング・スチール・ダガー賞を、06年に『The Prisoner of Guantanamo』でハメット賞を受賞。『隠れ家の女』では、バリー賞最優秀スリラー賞を獲得した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
85
長かったが良く練られた構成で読み応えのあるスパイ小説だった。物語は1979年のベルリンと2014年のアメリカでの話が交互に語られる。CIAのベルリン職員ヘレンの仕事は工作員と情報提供者が利用する隠れ家の管理。そこでふたりの男の意味不明な会話とレイプ事件に遭遇する。ヘレンは上司に告発するが情報へのアクセス権限を取り上げ、閑職に付かされる。一方、2014年にヘレンはメリーランド州の片田舎で思いがけない事件におそわれる。35年を経た二つの時代がどう結びつくのか?謎解きミステリーの要素もあり良く出来た一冊だった。2020/06/27
あさうみ
38
すごいスパイ小説を読んだ!ミステリーとの見事な融合、喝采をおくりたい!東西ドイツ冷戦下のスパイ活動を行うヘレン、その35年後に彼女と家族が迎える悲劇…ぐいぐいひきつける。現代の事件と過去の陰謀が絡む糸がほどけたとき、女性たちの強さに目をみはる。2020/03/22
しゃお
37
東西の冷戦時においてCIAの末端部員だったヘレンが管理する隠れ家で見聞きしたものとは一体。女性として一人の人間として声を上げ圧力に屈せず戦う事を決意したヘレンと彼女を助け共に戦おうとする女性達の姿を描きつつ、35年後にヘレンの家族に起こる悲劇について娘のアンナが事実に直面した時に浮かび上がる過去と現在に繋がる陰謀の真実・・・。多少ツッコミを入れたくなるところもありますが、スパイ小説として、サスペンスとして、そしてミステリーとしても読み応えあり!2020/05/04
しましまこ
25
冷戦時の西ベルリン、女性職員に嫌がらせのようにあてがわれた「隠れ家」の管理。単なる点検のつもりが思わぬ事態に、そして35年後の悲劇… 過去のベルリンと現代のアメリカを行ったり来たり。面白いんだが帯の「最優秀スリラー賞受賞」のとおり追い詰められ感半端なし。その上スクーター!疲れた。2020/05/09
み
21
長かったぁ(^^;って感じたからには、ちと合わなかったんでしょう…。CIAの活動と殺人事件って、あたしの好みの素材なのに不思議です。2020/08/17
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