出版社内容情報
行き詰まる銀行強盗事件の捜査。チームを離れ、独自の捜査に踏み出すハリーに届く謎めいたメール。そしてついに彼に、殺人の容疑が降りかかる…。相次ぐどんでん返しの末に浮かぶ真相とは? (解説/池上冬樹)
内容説明
連続銀行強盗事件の捜査が行き詰まり、ハリーはチームを離れ、独自の捜査に踏み出す。また、自殺として処理されたアンナの死の真相を探り続けるハリーに、謎めいたメールが届く。死の直前、ハリーがアンナと会っていたことを知っている、とほのめかす文面だった。そして、アンナ殺害の容疑が降りかかり、窮地に陥るハリー…。エドガー賞長編賞の候補にもなった、北欧ミステリーの傑作。
著者等紹介
ネスボ,ジョー[ネスボ,ジョー] [Nesbo,Jo]
1960年ノルウェーのオスロ生まれ。初めて書いた小説『ザ・バット 神話の殺人』が「ガラスの鍵」賞を含む複数の賞を受賞、作家への道が開ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
115
クライムミステリは、やっぱりいいなと思わせてくれた。様々な対決、いつまでも安心できない事件の様相、そして時折挟まれる詩的な描写。どれをとっても言う事なし。書かれたのは9.11とその後からほどなくした頃。それに対する自身の動揺と、アメリカのその後についてのクリティカルな表現も目立つ。「ハリーは昨日の雪のことや、テレビの中のツイン・タワーもろとも世界がどんなふうに崩れ落ちるかをみんなが考えているが、世界は昔と大して変わっていない…」「」2021/02/26
巨峰
71
エッレンにつづいてベアーテまで主人公の周りの魅力的な女性がヴォーレル警部の毒牙にかかるとは、、、まさかのブラジルから続く下巻は上巻に比べるとまだ読みやすくて、でももう少しシンプルでもいいかもなぁ。とにかく登場人物は全部一覧にしてください。2019/01/25
のぶ
47
上巻から続いていた銀行強盗の捜査。元恋人の死の真相を探る主人公の警部ハリー。捜査の過程もさることながら、ハリーの内面も描かれていて、紛いなくこれは警察小説だった。ただ上巻からの登場人物の多さには、下巻に入ってもちょっと手こずった。そんな難点はあるがじっくり読ませる小説だった。あと、もうひとつの難点はこの意味不明のタイトル。何の事かわからず、すぐに手に取る人はあまり無いのではないか?とても損をしているような気がする。2015/11/18
chiseiok
42
これ読んでる最中にグレイマン新作刊行、めちゃ面白そう…一方本作は相変わらず場面ごとのキャラの判別にいちいちイライラするし(コレは自分のトリアタマの問題かw)何度も中断しよっかなぁと思うんだけれど、これがまた出来ない!ネスボ作品マジ辛い切ない上手い面白いッ!真相にすんなり納得出来るかどうかは別としてそのツイストっぷり凄い。主人公のクズ加減や、魅力たっぷりの脇キャラもいい。そしてこの後に及んで解決していない"奴"の問題!自分は今から「悪魔の星」読むから良いけど、日本刊行順で読んでたら余りに狂おしいわ(^^;)2018/09/03
わたなべよしお
32
ああ、面白かった。後半、一気の展開に読むのが止められなかった。この本の中で起きた事件だけではなく、「コマドリの賭け」に絡む事件まで、伏線が張られ、しかも、次回、その事件でのベアーテの役割まで示唆されては、もう堪らない。1秒でも早く次作を出版してほしい。2015/07/28