出版社内容情報
初夏の夜、女が一人息子を後部座席に乗せ、血塗れの手でハンドルを握って、唯一安全な場所へ急いでいた。幽霊島と呼ばれる彼女の故郷へ。北欧発大人気ミステリ・シリーズ第7弾。(解説/杉江松恋)
内容説明
初夏の明るい夜、ひとりの女が血まみれの手でハンドルを握り、知る限りたった一カ所の安全な場所へ急いでいた、後部座席に小さな息子を乗せて。目的地は女の故郷でもあるフィエルバッカ沖のグローシャール島、古くから幽霊が棲むと言われる島だった。数日後、自治体の経理担当者が自室で撃たれて死んだ。男は直前に“幽霊島”を訪れていたという…。スウェーデン発の大人気シリーズ第7弾!
著者等紹介
レックバリ,カミラ[レックバリ,カミラ] [L¨ackberg,Camilla]
1974年スウェーデン・フィエルバッカ生まれ。デビュー作“エリカ&パトリック”シリーズ『氷姫』がヒット、続く『説教師』で大ブレイク、2005年SKTF賞「今年の作家」賞、06年度国民文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
101
エリカと妹がまさかあんな事になっていたとは。彼女とその周りの人には、次々と困難が降りかかるも、子供が増えていくことはやはり希望だなと思う。しかし、子供を育てることで生まれる夫婦間の亀裂、力関係、諍い。それが子供に及ぼす影響。カミラ•レックバリは、作品の中でこのことをいろんな形で描いてきていのだなと、やっと思い当たる。だから支持を受けるのかもしれない。ところで、スウェーデンは、アラフィフになると心臓からの死亡が多いのかな。そういえば、ミレニアムの作者も心臓麻痺で亡くなったのだった。2021/01/26
坂城 弥生
46
このシリーズ結構DV男が絡むこと多い気がする…アンナの元夫のルーカスもDV男だったし。2022/03/01
み
21
前作のラストが、こ〜とは(>_<)アンナがまた辛い目に。今回も重たいお話しでした、署長の暴走は最悪の結末になるし。このシリーズらしい空気でしたが、どよ〜ん。2015/02/16
icchiy
18
面白かったです。最後の方で犯人が分かる訳ですが、本書は犯人探しが重要ではないことは確か。スェーデンという国の地方都市で生きる人間の群像劇。深刻なDVが引き起こす悲惨な過去と現在。北欧ミステリーではDVを扱ったものが多いですよね。確かミレニアムでもそのことが大きな要素になっていたかと。幸せ度の高い国である一方でDVが社会問題になっている北欧はやはりそれ自体ミステリーです。2019/03/29
ちー
17
事件簿とか副題ついてるけど、もう完全に人間ドラマ。事件そのものは、結局最後まで進展せずってあたりがお約束になってきたけど、この分厚さでここまで引っ張れるのは、やはり面白いからなのかもしれない。今回は、前回のエリカとパトリックの行く末が気になって読み始めたけど、ちょっと中だるみしてきた感は否めないかも。2015/01/12
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