出版社内容情報
1965年アメリカ。デトロイトで幸せな家庭生活を送っていたアーサーは治安の悪化に不安を覚え、家族と故郷に帰る。そこは20年前の姉の不審死以来、足が遠のいていた場所だった。(解説/吉田伸子)
内容説明
1960年代後半、アメリカ。デトロイトに住んでいたアーサーは治安の悪化に不安を覚え、妻子を連れて故郷のカンザス州へ帰る。そこは25年前、姉のイヴが不審な死をとげて以来、足が遠ざかっていた場所だった。一家が戻るやいなや、亡くなった当時のイヴに似た少女が失踪する事件が起こる。犯人は同一人物なのか?小さな町の緊密な人間関係が絡み合う中に謎は隠されていた…。エドガー賞処女長編賞受賞ミステリ。
著者等紹介
ロイ,ローリー[ロイ,ローリー] [Roy,Lori]
アメリカ・カンザス州に生まれ育つ。カンザス州立大学卒業。長年税理士として働いたあと、執筆活動を始める。デビュー作となった『ベント・ロード』は2011年度“ニューヨーク・タイムズ注目ミステリ”に選ばれたほか、2012年度エドガー賞処女長編賞を受賞した。2作目となる『UNTIL SHE COMES HOME』は2014年度のエドガー賞長編賞にノミネートされている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アヴォカド
9
登場人物が多く、少々煩雑。狭い地域での、絡み合い、閉塞した人間関係の設定がうまくなされているというべきかもしれない。デニス・ルヘインを連想させられるなあ、と思っていたら、やっぱり師匠なんだね。ラストには私は不満もあるが、1960年代中西部の空気がよく出ていると思う。なるほど、マチズモは頑強だね。。。エドガー賞処女長編賞受賞だけのことはある。「彼女が家に帰るまで」と続けて読んだが、こちら「ベント」のほうが、挑戦的な意欲作という感じがした。2016/05/31
菜花
4
神父が嫌い2014/10/13
tekka
3
ミステリとしても楽しめるが、登場人物全員それぞれが立場は違えど男性優位主義から派生するストレスに苦しみもがく様を描いた現代文学として読んだほうが、より堪能できるかもしれない。物語全体を通じて、例えるならば「健康であれば死んでもいい」という健康マニアを笑うことはできても、 「男らしくあれれば死んでもいい」という男性を笑えるようにはなっていないという現実を見せつけられた。2021/12/05
サフィール
3
舞台は1965年のカンザス。ある一家が20年ぶりにデトロイトから故郷カンザスのベント・ロードに戻ってきたことで物語が動き始める。家族が抱えている秘密が家族を窒息させていく・・・ 読み進めながら辛すぎる場面が度々、半世紀ほど時代を遡るだけでこんなにも色々理不尽なことに耐え、心に封をして生きていかねばならないのだろうか・・大人にならざるを得なかったダニエルが可哀想で、完璧に幸せになったこの一家のその後を読んでみたい。でもそれじゃ作品としては面白くないかぁ。2017/04/09
ななこ
2
うーん、そう来たか!予想外な展開。子供たちの行動がうざく感じた!!2014/11/08
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