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集英社文庫
戦場の画家

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  • サイズ 文庫判/ページ数 397p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087605679
  • NDC分類 963
  • Cコード C0197

内容説明

地中海にのぞむ望楼で、戦争を撮り続けた元カメラマンが、写真では表現しきれなかった戦争風景の壁画を描いている。ある日、見知らぬ男が画家の元を訪れる。男は元クロアチア民兵で、10年前、旧ユーゴ紛争中に撮られた1枚の写真は、カメラマンには名声と栄誉をもたらし、被写体の民兵には拷問と悲劇の連鎖を引き起こした。その清算にきた男は画家を殺すと宣告。蘇る過去、そして驚愕の日々が…。

著者等紹介

ペレス・レベルテ,アルトゥーロ[ペレスレベルテ,アルトゥーロ][P´erez‐Reverte,Arturo]
1951年スペイン・カルタヘナ生まれ。テロリズム、密輸、国際紛争を専門に現場を取材する記者として活躍。86年に作家デビュー、『フランドルの呪画』『ナインスゲート呪のデュマ倶楽部』が世界的ベストセラーとなる。『サンタ・クルスの真珠』と『戦場の画家』で国内外の文学賞を数々受賞。作品はスペインの教材書にも採用され、「ナインスゲート」をはじめ映画化作品多数。今や絶大な人気と尊敬を集める現代スペイン最大の作家、ヨーロッパ文学界最重要の作家のひとり(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

9
どんな感想を書けばいいのか。登場人物はシンプルで、ほぼ二人だけ。写真家と被写体。その関係が巡り巡って再び出会うが以前とは様相が異なっている。とはいえ私が惹かれたのはそちらよりも絵画の話だったりする(笑)。縦横無尽に語られる過去の画家と作品の話に興味津々でした。写真家であった画家の作品についてのコメントも同様に興味深く想像してしまった。物語の主題でもあるような幾何学線やら訳の分からない話はそのままうっちゃって、どこか淡淡と進む話を読み進めた。もう十年ほど人生を過ごしてから読み返すと印象が変わりそうな作品。2013/04/27

オカピー

8
主な登場人物は、3人。フォルケス、マルコヴィッチ、オルビド。戦場のカメラマンから画家へ、フォルケスは何故、写真を撮ることをやめたのか?カメラは被写体を一瞬でとらえることはできるが、感情が入らない事実のみ描写できる。絵画は、時間をかけて心が入り込み如何様にも変化していく。オルビドを亡くし、心が亡くなってしまったフォルケスを見ているのが切なかった。感想は難しい初作家さんでした。2023/08/02

しろ

7
☆7 戦場カメラマンから見た戦争を主人公の主観でひたすら語っている。カメラマンが持つ責任というのを知った。そのさらに向こうにいる僕たち視聴者が持っている自覚は如何ほどだろう。「そこにいたことがないと、誤ってそう思い込んでいる」だけなのかもしれない。戦争の中にはすべての人間がいるというのもあながち間違いではない。当事者とジャーナリストとその他、という分け方はできるがみな同じ人間だというのも忘れてはいけない。純文学だがミステリ性もあり、読みやすかった。後半の展開なんかは鬼気迫るものがある。2010/11/17

emitaku

2
登場人物が異様に少なく、回想シーンのほかはほとんど動きがない。頭では理解できないものを、感覚に訴えかけるように物語は進んでいく。読むのに楽ではないが、一ページ一ページが限りなく惜しい作品。2010/10/13

こっぺ

1
まず、絵画にもっと造詣が深ければ更に本著を楽しめたと思うと無知な自分が残念でならない。 まぁでもそこらへんはあくまでも物語をより楽しくするための補完的要素と思っているので、知らないことはしょうがないと割り切って読んだ。 よく戦争や発展途上国などの国の人の写真でドアップで写ってたり、こんな場面よくとらせてくれたなという個人的な疑問が少し解決したと共に考える事が色々と展開していくことができた。2011/12/25

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