内容説明
大作家にだまされた女の復讐劇、昼食会の料理で呼吸困難になった男の理由、愛車を盗まれた依頼人に一矢を報いた私立探偵、店頭の毒物混入事件の真犯人は？過激なセックスに溺れた堅物の弁護士の悲劇、八歳のときから悪の道に入った男、真人間をめざしたが…英国推理作家協会ゴールド・ダガー賞受賞作家が初めて編んだ傑作１９編。
著者等紹介
マクダーミド，ヴァル［マクダーミド，ヴァル］［ＭｃＤｅｒｍｉｄ，Ｖａｌ Ｌ．］
スコットランドの炭坑地帯で育つ。オックスフォード大学で英文学を学んだ後、１６年間ジャーナリストとして働く。デボンの地方新聞の記者時代にはテッド・ボトムリー記念賞を受賞。最後の３年間は全国紙の日曜版に移り、編集長をつとめた。その後、専業作家となり、９作目のミステリー小説『殺しの儀式』（集英社文庫）で、ＣＷＡ（英国推理作家協会）の最優秀長編賞（ゴールド・ダガー）を受賞。またＣＷＡが過去５０年で最高の最優秀長編を選んだ「ダガー・オブ・ダガーズ賞」に、『殺しの儀式』がノミネートされた（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イエローバード
14
ずっと前から読んでみたいと思っていた作家だが、短編のせいで一つ一つが急ぎすぎの感じがして、ちょっともったいないような気がした。でも『サンタを殺した少女』はケリーがとっても可愛かった！『残念賞』は長編にもできそうな奥深さでなかなかでした。2018/10/21
ハレ
8
ミステリー短編集。ブックオフでジャケ買いならぬタイトル買い。短編集とは思わず手に取ったのだけど、、実は短編はあまり得意ではなく、飛ばし読みや途中で挫折することが多い。が！これは全編読んでしまった(笑)！面白かった！題材のアイディアも豊富だし、ひねりが効いていて短編じゃもったいないと思う作品がいくつかある。でも、あとがきによるとこの作品集は作者は短編という形式にこだわったということらしい。そうか、そういうことなら長編を探してみようかしら。 2022/05/31
一柳すず子
3
面白かった！表題作は、読んだ後、死んだのは助けようとした人なのか、助けを求めた人なのか、それとももっと違う裏があるのかいろいろ考えてしまった。匿名のやりとりの怖さだと思う。「疾走」は、一矢報いた感が爽やか。「真人間になりたい」「お大事に」「善意の罠」はオチが後味良くて好きだ。「白夜と黒魔術」「帰郷」の切ないロマンスも良かった。「ビンゴ・ホールの女たち」の痛快な仕返しもすごく面白かった。後は、救いのないサイコな泥沼にはまり込んでいく人々の話が多かったな。短編のせいもあってか全体に読みやすかったです。2013/06/17
Riko
2
図書館で借りた2024/01/21
千匹のひつじ
2
トニーとキャロルのシリーズとはずいぶん雰囲気が違う、というか１作ごとに違った。短編は作者が計算し凝縮して書くからどうしても行間を読まないと理解できないことが多い。 どれも面白かったが「白夜と黒魔術」などはこのアイデアで書かれた長編が読みたかったな、と感じました。女性同士のカップルが登場する作品が多かったが、その必然性がわからず違和感があったのですが、yszkさんのレビューを読んで納得しました。2018/08/25
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