内容説明
状況証拠はジョーに決定的に不利だった。愛する妻からも見放された孤立無援の彼は真犯人と目する自分の患者の過去を追ってリヴァプールへと向かう。だが、そこで発見される新事実が、自身の過去と結びついた事件の核心へと彼を導くことになる。ジョーは正体不明の敵から家族を救えるのか?生き生きとした会話で登場人物の微妙な心理まで丁寧に描き、国際的評価の高いミステリー日本初登場。
著者等紹介
ロボサム,マイケル[ロボサム,マイケル][Robotham,Michael]
シドニー、カリフォルニア、ロンドンでジャーナリストとして活動。1993年から著述活動に専念し、ゴーストライターとして各界の著名人の自伝10作を手がけベストセラーとなる。初の小説である『容疑者』は10数カ国語に翻訳され、すでに30ケ国以上で刊行されている。シドニー在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しゃお
31
【再読】後半に入ると容疑者となったジョーがよりドツボにハマっていく展開が実にスリリング。最も疑わしき人物は果たして本当に真犯人なのか。二転三転して残りページが少なくなってきても、そこから更に一捻り。伏線の回収、主人公の苦悩、親子の確執など、ギュッと濃縮されたスリラーです。ジョーがついた嘘が自身に跳ね返ったのは身から出た錆のようだと言うのは簡単ですが、そう言うのはパーキンソン病を患い将来を悲観したジョーには酷な話でしょうか。それでも最後は幸せだと語るジョーのその先の事も知りたくなりますし、続編、読みたいっ!2021/08/22
み
18
下巻になり面白くなりました(^^)んでも、今作を先に読んだら、この作家さんのあちらのシリーズは手にしなかったかも。2023/05/03
Coders
4
大どんでん返し系ではないもののヒネリの効いた伏線を下巻で一気に回収。主人公の妻や親友との会話、ホームレスとのちょっとしたやり取りがセンス抜群。これぞ翻訳ミステリーの醍醐味。続編も翻訳してほしい。2021/08/13
ヨコケイ
3
英国、中年の男性臨床心理士の一人称。妻子に恵まれているものの、不治の病による不安も彼は抱えている。若い女性が殺された事件に関わるうち患者を怪しむがやがて、自身に嫌疑が及ぶ。彼は警察の目を掻い潜り、冤罪を晴らさんと動き出す。字面だと解説通り『逃亡者』めくが、前半はゆったりした進行で心理サスペンスっぽい。後半も定番の追っかけっこ(アクション方面)より、サイコスリラーと私立探偵物を併せたよう。事態が加速度的に変転し迷宮感が増していく呼吸と細かなツイストが善い。が、牽引力はプロットより内面描写が由来かも。2021/08/20
矢能千秋
2
ページターナーでした。一気に読んでしまった。 2021/02/14
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- 和書
- 今川義元