内容説明
ニューヨークの派手な社交生活を捨て、トレイシーは妹のティナを迎えにいった。叔父が死に、二人に湖畔の家を遺してくれたのだ。姉妹は父母が突然亡くなった後、別々に親戚に引き取られていた。姉と違い、ティナは全寮制の学校を転々とし、友達もできず寂しい暮らしをしていた。寒い二月の湖畔。知る人はいない。けれど姉妹は知恵を出し合い、少しずつ田舎の生活に踏み出していく…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
26
再読。ギルマンのお話はどれも好きだけれど、ここ数年定期的に読み返しているのがこれ。地味だと思う。でも味わい深い。姉のトレイシーが儚げな外見に似合わず前向き思考で実際家なのが良い。ギルマンも息子たちが自立してから田舎に住み、シンプルな暮らしをしていたと自伝で書かれていたから、彼女の経験が活かされているのだと思う。最初の感想を書いたときは字数が足りなくて四苦八苦。さっき読み返してにんまりしています(笑)。2017/06/08
rokoroko
8
最初、幼い頃読んだ[家なき娘」のようだと思った。それぞれ恵まれた生活(だが奴隷のような閉塞感)から逃れて二人で貧しく自立した生活を始める姉妹の話。ゆっくりと進行するロマンスもあり穏やかだけど真の独立とは何かを語りかける本。中学生位で読んでいたら人生変わっていたかもしれない2017/06/11
糸車
5
読むたび新しい気持ちにさせてくれ、心があったかくなるお話。人生を自分の足で歩き始めたばかりの少女にも、長い道のりをしっかりと踏みしめて来た人にも新しく発見することがあり、それを糧に生活を豊かにすることが出来るんだと教えてくれる。姉トレーシーとドクターニールの静かにゆっくり進行するロマンスが素敵。派手さはないけれど、確かな心の結びつきを感じられて(美男美女なのに、地味なロマンス!それがいい)この先の幸せなふたりを想像出来た。人と人とのつながりっていいなあと思わせてくれるギルマンの本はどれも手放せない。2013/10/22
まままま
4
いい本に出会った。 図書館の、文庫本ワゴンありがとう❗️こういういい出会いがある。 姉妹のはじめた、シンプルな生活。 善良な人たちとの出会い。 贅沢しすぎて、自分を見失いそうなときにまた読もう‼️😳 2021/11/21
nao
2
雑誌の紹介記事で気になって読み始めました。読むと今日の夕食何も買わなくても家にあるものでなんとかなるな〜と、工夫してなんとかしようと思えてきました。読み終わるのがもったいなくてちょっとずつ読みました。2017/01/28