内容説明
イギリスの港に現れた野生のイルカと人間の愛の交流記。漁師に銃撃され、港の海底爆破工事に巻きこまれそうになりながらも、人間への愛と信頼を失わなかった野生のイルカ、ドナルド。暴力に対して愛で応えたイルカを通して、自分自身と人類の新しい生き方に目覚めた著者が語る海とイルカと愛の物語。伝説にすぎないといわれたイルカに乗った少年を目撃した著者による感動の名著、ここに文庫化。
目次
不思議なできごと(サメの襲来;イルカのドナルド;ドナルド射殺?;座礁したイルカ;微笑とうなずき;話が通じた;目を閉じるサイン;触診センサー;潜水艦ができないこと;よみがえった伝説の世界)
交流のひろがり(海底爆破;脳の入れかえ;意外な再会;ガラガラで呼ぶ;監獄のイルカ;滑走板に乗って)
未知の世界へ(砕かれた鏡;二つ尾の哺乳類;イルカの力;心を開く)
新時代の幕開けを―あとがきにかえて
新時代の始まり―文庫版へのあとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツロー
2
マン島に現れた人に友好的で好奇心旺盛なイルカ「ドナルド」と著者の交流記。ドナルドの自由さは人の生き方や幸福に対する考え方を変えるほどに魅力的。著者はイルカは自然又は選択的自由の環境で人間に支配されずに生きてくことを是と考えるため、日本のような水族館に対してはひじょうに否定的。水族館大好きの小生としては複雑な心持ち。ドナルドのような人々に大きな影響を与える深い?イルカに出会うと考えも変わるのだろうか。ドナルドのようなイルカと一緒に遊んでみたい。2023/03/02
ななし
2
イルカは人間を襲うこと、殺傷能力があるが、人間に危害を与えることをしない。人間とコミュニケーションをとれる、とても賢い海洋動物である。動物愛護を突き止めると、環境保護と資本主義や畜産業の集団との闘いなんだよな。イルカを金儲けに利用する集団、パンダのように客寄せイルカにさせてさ。イルカの生態系を理解していない、金儲け主義の会社や企業(背後にある地方都市)や水族館って酷いね。2014/07/15
Naomine
0
いつの頃からか海とイルカに惹かれ、毎年のように野生のイルカと泳ぐ機会に恵まれている。今年はコロナ直前にHawaii島でビーチからのエントリーで毎日イルカと泳ぐという至福の時を過ごした。 毎回透明の美しく暖かい海イルカに会えるのは本当に恵まれているんだなと、この本でなかなかタフな環境の海でコンタクトしている方々もいることを知った。 彼らはエネルギーでコミュニケーションをとることができる。もう廃盤なのかメルカリで入手できたことに感謝。2020/09/10