集英社文庫<br> 石蹴り遊び〈下〉

集英社文庫
石蹴り遊び〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 421p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784087602425
  • NDC分類 963
  • Cコード C0197

内容説明

失踪したルシア(ラ・マーガ)の幻影を追ってブエノスアイレスに戻ったオリベイラ。新友トラベラーとその妻タリタとの奇妙な三角関係のうちに精神に異常をきたす。常識の世界から狂気の世界へ、オリベイラの魂の彷徨はつづく。パリそしてブエノスアイレスを舞台に、現代人の苦悩を大担な手法で活写するラテンアメリカ文学の問題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

m_s_t_y

10
第一の書物と第二の書物の差で浮かび上がるものがこの小説のキモかと思った。 第二の書物では、ポーラとの過去とかモレリとの関わりなどが明らかになる。ある種の謎解きのような感じ。28章から29章の間には第3部の章がたくさん挿入されるけど、ここが一番面白かった。第2部は板渡して遊ぶシーンと最後以外はテンション下がり気味。 オリベイラは素人インテリとか呼ばれてるけど、その通りだと思うので特に同情しない。その彼が、露出狂呼ばわりされ爪で引っかかれるシーンが一番面白かった。あと猫のうんこで絵を描いたらダメだと思う。2012/06/28

渡邊利道

3
第一の書、読了。そうかそういえばサーカスから精神病院へという展開だったなあとしみじみする。ラストがどうにもひどいと思ったことも思い出す。第二の書はページが飛ぶので読みやすさを考慮して新版単行本で読むことにしよう。2020/07/14

raiteisabota

1
すごい力作。画期的作品。読者=コルタサルと仮定して読ませる事が目的に思えるし実際面白い。 ベルト・トレパのコンサートのシーン、架空の作曲家の架空の作品のアナリーゼは現代音楽の黎明期の熱量を感じられ、本職からみても良く出来ていると感心した。2017/04/23

迦陵頻之急

0
一巡目は主人公の窓からの投身を示唆して終わり、二巡目は投身の挙句に療養中?のまま無限ループに閉じ込められる。主人公の状況が今一つ曖昧なので、もしかしたら死後の幻影なのか、或いは丸っきり私の誤読なのか。ともあれフォークナーやジョイスが気楽な読書に思えるほど難物だった。ストーリーはすんなり把握できるが、作中人物の文学論が、読解が至らぬと苦言を呈してくる。ねちっこい心理小説とどたばた喜劇、形而上学論議とラブレー風の珍理論が入り乱れて(セフェリーノの論文て、ありゃなんだい⁉)アメとムチの読書体験であった。2025/03/07

astrokt2

0
未レビュー2009/05/30

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