内容説明
1年以上もセックスを拒んだまま、妻は死んだ。妻の面影を追い続ける男は、たまらない孤独をふり払うために旅立った。そして、カプリ、夢に見た、妻そっくりの黒マントの女に出会った。妻との初めてのセックスを思い描きながら、男はその夜、女を待った…。現代最高の作家モラヴィアが描く究極の性の深淵。世界をスキャンダラスな話題に巻き込んだ期待の短篇集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
fishdeleuze
15
性描写や性的描写の多い性をモチーフにした短篇集だが、それらの描写は官能というよりもむしろひりひりした実存的な生、生の奥深くのよりむき出しにされた部分を描くためのフックとして機能している。普段、意識下にある性的欲動を、モラヴィアの精緻でテンポのよい記述は、悪魔が人の運命を弄るように、冷静に弄ぶようにむき出しにする。性的欲動によって、人の奥深くに眠っていた感情的なぶれを暴き出すかのような短編が印象的だった。2013/04/17
マコ
5
「例のこと」で、デカメロンを読んでドン引きした18歳の冬を思い出した。イタリア文学の独特な感じが少しだけわかった気がする。「悪魔は世界を救えない」がベネ。悪魔と言いつつ人間臭かったり、妙にモラリストだったりするところから悪魔も神の創造物だという前提が透けて見えて、いかにもキリスト教らしい感じがした。「カーニバルをどう過ごす」祭りの雰囲気と仮面に飲み込まれる感じがスリリングだった。「雷が教えてくれて」教えてくれたのはソマリア女では?とツッコミたくなる。2016/12/21
Э0!P!
1
息が詰まりそうになりながら今から女が来るのではという期待感にも気が付く・浴槽で勃起に気がつき今更と思いながら自慰・バルコニーの手すりに黒マントの女がいる妄想をしながらしごき射精・これは火山の噴火の如き生命力の解放・黒マントの未亡人は貞節により男を死者から解放した・闇夜の白い雲をみながら腹部の精液を拭い去る、(悪魔は世界を救えない)原爆の知識を科学者に教えた悪魔2024/12/15
勉誠出版営業部
1
アルベルト・モラヴィアの『黒マントの女』を読了。装丁の絵は池田満寿夫。内容は、正直エロ小噺と、散文としか読めなかった・・・。2014/02/24
ステパン
1
痴。2013/05/09
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- 和書
- 道徳教育の理論と指導法




