感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@the_booby
38
元メジャーリーガーの父に鍛えられたレッドはなんと女の子!変化球を操るサウスポーなのだ。入団したのは低迷するバービーズ。チームからも白い目でみられるのだがリリーフピッチャーとして大活躍。しかし!異性にも心躍らせるお年頃。そんな事してちゃいかんとハラハラしながらもチームは快進撃でいつしか地区の首位に立つ。オールスターにも選ばれて波に乗って行くのだが・・・。原題は「官能のサウスポー」ってほどじゃないけど野球好きな人ならページをめくる手は止まらないね!負けるなレッド!解説はなんと沢木耕太郎!!2016/02/02
タツ フカガワ
31
名投手の子レッドは幼いときから父親の英才教育のもと投手として才能を開花させた18歳の女の子。やがてお荷物球団ポートランド・ビーバースと契約しメジャー・デビューする。レッドの活躍でチームは首位を突っ走るが、その彼女の前に落とし穴が待ち受けていた。二十数年ぶりの再読ながら、いまも色褪せない面白さ!なにしろ著者自身がゲームを楽しみながら書いている、と思わせる試合展開にたびたび興奮、最後の終わり方も最高に洒落ている。2022/03/12
Book & Travel
31
野球シーズン到来前に気分を盛り上げたくて、図書館で予約。18歳の女の子レッド・ウォーカーが、元一流投手の父仕込みの実力で弱小メジャー球団ビーバーズに入団。旋風・波紋を巻き起こしながら、性の壁を乗り越え大活躍するという米国版「野球狂の詩」のようなお話。70年代米国の女の子の一人称で書かれた文体は少し読みにくいところはあったが、プレーの描写が素晴らしく、盛り上がるペナントレースの展開にも大満足だった。魅力的な登場人物も多く、解説で沢木耕太郎も書いているように、野球ファンが純粋に楽しめる極上の娯楽小説だった。2016/03/09
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
19
自宅の本棚の中でも一等地を占めるスポーツ小説の中で特に愛着がある一冊。18歳の女の子が性の偏見を乗り越え、得意のスクリューボールとナックルで大リーグの打者をキリキリ舞いさせるという物語。第一刷は1979年。ちなみに水島新司氏が『野球狂の詩』に水原勇気を登場させたのが76年。評論家の井上光晴氏は「ネット裏で巨人・阪神戦を見る以上の充実感」と絶賛しています。チャンドラーやハメットで知られる故稲葉明雄氏の訳が実にスタイリッシュ。原題『官能のサウスポー』。解説は沢木耕太郎氏。(GW本棚整理中)2014/04/27
NICK6
9
父親が立派な実績。その娘が、星飛雄馬みたいなエリート育成され初の女性サウスポーとして弱小メジャー入団。実力をみるまで、あるいは見た後の性差別、さらには...みたいな、たくさんの偏見の壁をクリアしていく前半はとても楽しいし、一人称「あたし」(わたし、でなくて◎)が、ある弱点一つを除き、昏い葛藤不安など絶無に、バッサバサと、実力&挑発でチームを完璧に引っ張る。実に爽快。ただ、最大の敵が、ライバルとかではなく、やはりそこなのか!ううむ、後半の闇の仕掛けが最大の危機だったが、個人的にはそこは少し失速し醒めていた 2024/09/08
-
- 洋書
- Hawk Eye