感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えふぇくたー
3
名著と聞いていたが想像以上。ゴヤを核としながらも動乱の18~19世紀スペインの描写が見事。スペインに詳しくない自分としては現在のお気楽なスペイン人的な印象が全部ふっとばされた。この後にはフランコが出てくるわけだし、あの国の歴史の暗部はタダ事ではない。ゴヤも絵の印象から厭世隠遁人を勝手に想像していたが、あんな絵を描きながら最後まで人間と関わり続けようとしたというのだから恐れ入る。精神が完全に規格外。今週末に徳島大塚美術館まで行こうか本気で検討中。Aun aprendo.2018/11/14
貴人
2
その出会いは、そう偶然でした。神保町を一人さまよっていた私は、急な雨を避けるために一軒の本屋に入ったのです。なにげなく入ったその店での出会いが、私の人生を変えたのです。その出会いは、私の知らなかった、それまで考えもしなかった喜びを開花させてくれたのでした。それは、彼女でも運命の師でもなく一冊の本だったのです。この作品から私は、絵画について歴史、文化、様式などを学んで、鑑賞する楽しみを教えられました。絵画、歴史、文化、スペイン、伝記に興味がないという方にはおススメできません。しかし、逆な方は、巻数が多すぎと2014/10/04
ポール・ガレスコ
0
激情の画家ゴヤの作品ほぼ全てを紹介しているが、解説本ではなく作家の見解が中心の名著。ゴヤが生きた平和と戦争の時代背景があり、あの「黒い部屋」へと繋がっていく。2018/12/20