集英社文庫<br> 河童

個数:

集英社文庫
河童

  • ウェブストアに4冊在庫がございます。(2025年06月18日 05時01分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 308p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784087520279
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

その患者23号の語る河童社会は醜悪な制度と奇怪な価値観に満ちていた―。精神を病んだ芥川が痛切な自虐で描い人間社会の戯曲「河童」。半透明な歯車の群れにおびやかされる不安幻想「歯車」。早熟な知性を持ち35歳で死を選んだ芥川の晩年の作品には不思議な美しさが漂っている。遺書「或旧友へ送る手記」を含め6編を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

488
表題作のみ。馴染みある上高地が舞台(というか舞台のとば口)ということで読んでみたのだが、晩年の著作、ということで精神状態の不安定さと死生観などが反映されて、必ずしも明るい読書ではない。晩年、ご自身河童になぞらえることが多かったそうだが、河童への憧憬が窺える。村上春樹さまも真っ青かっていうくらいのメタファーの多用、それを読み解くだけでも一読では足りない…が、わたしにも時間が足りないので、とっとと次の短編に取り掛かろうと思う。2023/09/27

ミュポトワ@猫mode

75
死にたくなる本。本自体は芥川龍之介先生の晩年の作品集になるのだと思いますが、この本は精神的に病んでいる時に読むと心にズバズバと刺さってきて、思わず一緒に逝きたくなる。病んでいる人にとって、幸福は重要じゃない。心が平和であることが重要なの。でもね、社会にある以上、心の平和は無理。平和を手に入れるためには社会から脱出=死ねば抜けられる。っていう発想をしちゃう人は共感できる作品で、思わず一緒に…ってなってしまう本なんです。でもね、芥川先生が死んだ理由は痛いほどわかる。俺もどうにかして、この社会から逃れたいもの…2022/10/11

優希

49
何と悲しい作品でしょうか。どの作品からも匂い立つのは死や弱り狂った世親でした。晩年の作品を中心に収録されているので、不安と安定、彼岸と此岸、夢と現の狭間を行き来しているのが感じられます。客観的に理性の中で精神的不安を眺めるということはどのような想いだったのでしょう。幻想的な世界の中で徐々に重くなる世界が読んでいてどんどん気持ちも重くするのですが、これぞ芥川の真骨頂と言えるのではないでしょうか。河童の人間界を皮肉った世界が当時の芥川の精神状態ともとれると思いました。想像するだけで楽しい世界ではありますけど。2014/08/01

優希

48
河童忌なので。芥川の晩年の作品がおさめられているので悲しみと美しさがあるように感じます。精神を病み、痛切な思いで描いた『河童』は狂気を絵に描いたようでした。自らの世界を逸脱したかったのでしょうが、自らを皮肉っているようにも見えます。独特のユーモアがありつつ、死生観も伺えます。芥川を偲びつつ、鬱の棘が刺さる感覚に酔いました。2024/07/24

優希

47
芥川の晩年の作品がおさめられているからか、全体的に「死」の香りが漂います、それでいながら不思議な美しさも感じるんですよね。幻想的な世界の中でどんどん鬱の刺が刺さる感覚は嫌いではないです。むしろその刺に美しさすら感じます。2023/03/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/576127
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品