集英社文庫<br> 怪談

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集英社文庫
怪談

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  • サイズ 文庫判/ページ数 201p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784087520262
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

「小泉八雲」の日本名を持ちこの国の情緒と伝統を深く愛したハーンが、古典や民話を題材につづった怪談集。平家の亡霊に取り憑かれた盲目の琵琶法師「耳なし芳一のはなし」、吹雪の夜あらわれたまぼろしの白い「雪おんな」など、怪奇の中に美しい静けさの漂う名作17編を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

そる

277
お馴染みの話もあれば初めて聞いた話もあった。これは日本のホラーの原点なんでやっぱり読んでおく必要がある。怖いというより不思議。あと幽霊・怪物が何となく人間的でかわいらしい。ハーンはそれを日本の精神ゆえ、と思ったらしくそういう情緒の日本が好きだったようです。怖さは「遠野物語」の方が怖いかな。「「それはあたし、あたし、あたしだ!雪じゃ!ひとことでもそれをもらしたら、あたしはあんたを取り殺してくれるといったでしょう。でもここに寝ている子供たちさえいなければ、今、この場であんたを殺してくれるのに、ああ!(略)」」2020/08/21

Shoji

27
ハーンの手による『怪談』は、氏が民俗学的な視点で日本各地の怪談譚を集め、物語を再構築のうえ世界に紹介した書だ。ハーンの美意識に叶う話だけが選ばれたそうだ。美意識を持って選んだだけあって、単に怖いだけの話や見身も蓋もない話、面白おかしいだけの話は収録されていない。どの話にも、凛とした静謐な空気感があり、霊魂を鎮め供養する精神が漂っている。紛れもなく日本古来の精神だ。素晴らしき日本人のDNAをハーンにより再確認させられた。2024/06/23

ハイちん

6
読む前は怪談というから怖いんだろうなあと想像していたが、読んでみたらホラーというよりファンタジーだった。人と人あらざるものが交わるときにだけ生みだされるさまざまな心のかたち。それは愛情であり、悲しみであり、憎悪であり、ときにはユーモアだったりもする。そういった多様な感情をつめこんだ物語たちは、始終儚さと美しさに貫かれて、幻想的な異世界へと連れて行ってくれるはずだ。(カッコつけた感想だなあ)2015/06/07

m

4
その存在を知ってから気になっていた小泉八雲。「耳なし芳一」ってこんな話だったのね。八雲の生涯についての記述や年譜もあり。2023/08/16

トモ。

4
「耳なし芳一」や「雪女」、「ろくろ首」などお馴染みの日本の怪談集@ラフカディオさんバージョン。恐いというよりも、しんしんとした静かな情景がイメージされ、悲しさや寂しさが伝わってくる感じでしょうか。とても上手く訳されているからなのかもしれませんが、外国の方が日本のこの昔の空気感を描けるってすごいなぁ、と妙なところで関心。ラフカディオさん、世界中色々と巡って、日本を気に入って落ち着いてくれはったんやなぁ、と思うと感慨深いです。2013/08/19

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