内容説明
世界各地に支社を持つ国際的なガードマン会社（Ｖ・Ｇ・Ｓ）の日本支社長のクリスは、日英の混血でハンサムな青年。ところが遊び好きで仕事大嫌い人間ときているから、美人秘書の慶子は気を抜いていられない。一兆ドルの頭脳を持つエレクトロニクスの権威、毛生え薬の秘密を抱えた薄ハゲの元Ｃ・Ｉ・Ａ局員など、世界からやってくる要人をめぐって巻き起る騒動―。洒落た感覚で描くユーモア・サスペンス。
目次
一兆ドルの頭脳
十万本をとり返せ！
散りすぎた男
もっとも危険なパースン
十二点鐘が鳴る時
「警官嫌い」殺人事件
国籍のないスパイ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫綺
115
1990年発刊のため、携帯もPCも出て来ない古き良き時代のハードボイルド。初期の大沢さん独特のユーモアが効いた、読んで楽しい一冊。主人公が強すぎないところがいいんだよな。2016/09/18
酔拳2
42
20年くらい前の本かな？ハードボイルドな新宿鮫、大沢先生こんなのも書くんだ。主人公のクリス・ヨシオ・ウォーカーは要人警護エージェント。女好きでもやるときはやるという、ルパン三世とか冴羽獠みたいな感じ。一話完結で事件の解決の糸口が見えたところで終わるという、さらっとした短編。各話のタイトルはハードボイルド小説のパクリなんだそうな。合間に読むにはぴったりな作品です。最近文庫化された俺はエージェントとは関係ないみたい。なぜ無病息災なのかは不明。2018/03/12
水素
7
終わりがなんとも言えないな～、と思ったら、続編があるのか…。慶子とクリスがこれからどうなっていくのかがとても気になりますね～。慶子は序盤では冷たくてあまり感情の無い女の人、と言うイメージでしたがクリスに載せられてどんどん感情的になっていくので面白いです。そして主人公のクリスは大叔父に言われているほど馬鹿じゃないな～。と言う感じ。もっとアッパラパーでも良かったと思うｗ2014/03/10
Kaz
5
大沢在昌は「新宿鮫」のイメージが強すぎて、ライトテイストの本作は拍子抜けの感が否めない。2016/02/16
メーヴェ
5
昔の大沢さんの作品らしいテイスト。個人的には好きな一冊。 短編集なので、読みやすい。2014/02/21
