内容説明
著者の交友範囲の広さには、ただただ敬服するほかない。作家はもとより編集者、映画俳優、舞台俳優、作曲家、作詞家、歌手、漫画家、スポーツ選手、酒場のママ等々。酒、賭け事、映画、芝居、病気等々、ありとあらゆるものを通じて彼等との交際エピソードや、時代の流れを愉快に綴る、風俗エッセイ。
目次
ドリーおばさん
支那の夜
競輪の夢
由利徹のこと
帝都座ショーのこと
SM映画について
開花しなかった芸人
アメリカ映画に餓えた頃
テレビに出ない力士たち
枝雀の明日
若い才能たち
日銀出身の料理人
なつかしの新宿
銀座のドブロク
苦あれば楽、楽あれば苦
がんばれ高倉登〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
89
著者の交友の深さを知った。書かれたのは1980年代、バブル景気の前、昭和の一番賑やかだった時代だと思う。いろんなジャンルの人が登場する。作家、俳優。ミュージシャン。画家や身元不明の人までが夜な夜な新宿などの飲み屋で騒いでいたのだろう。読んでいると、ハプニングの連続だったようである。阿佐田哲也の名前の著書は「麻雀放浪記」しか読んだことがないが好きな本で、映画だった。麻雀を覚えたての頃は週末になると徹夜麻雀をよくやったことを思い出した。あの頃麻雀した仲間は今何しているのだろう。色々思い出して読み終えた。2025/02/25
nuno
7
月並みな感想だが交友関係の広さに脱帽。内田裕也に対する所見はこの人ならではだなと思う。「本物人間というものは、とても魅力的だが、いやはや、じかに接すると、いくらか仕末がわるい。」2015/09/20
hirayama46
5
80年代前半に雑誌に連載されたエッセイ。その当時から過去を振り返る話が多く、お笑いや映画といった芸能関係の名前も存じ上げない名前が多かったです。戦後あたりの芸能文化を振り返りたい方におすすめできそうですね。連載当時の飲み会の話なども様々なメンバーが出てきて興味深く、ギャンブルや小説だけでなく将棋の棋士やミュージシャンとの交友もあり、飲みの席に同行していた井上陽水が内田裕也に圧をかけられたエピソードにはほほう……と思いました。2020/10/31
showgunn
3
何よりタイトルがよい2016/02/24
pushman
2
興味を持っていないことやまったく知らないことでも、その物事の良い面を伝えてくれるので、楽しい気分で読み進められます。阿佐田哲也も「家畜人ヤプー」を評価していて、なぜか嬉しくなりました。2011/06/10
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