感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たぬ
4
☆4 14歳で戦線に駆り出された沖縄の少年。絶対に敵を倒す、自分がどうなっても絶対に殺す。憑かれたような信念を持っているけれどいざ死が間近に迫ると足がすくんで動けない。軍国少年ったって14歳だもの。「戦争は男が死んで、女が生き残るものなのです。」これが14歳の口から出るなんて。顔は汚れてどす黒いけど眉毛だけは虱が産み付けた卵で白い。具体的な戦闘シーンよりもぞっとした。2019/06/08
tsune105
1
徴兵された十五歳の少年の沖縄戦の記録小説。 祖国防衛のために純粋な忠誠心、女性や子供を問わず、死と蛆が隣り合わせる、本当の戦場を体験させてくれる。腐敗した死体の臭いがしてくるようだ。 主人公の祖国を守る美しい意思を、単なる集団ヒステリーだったと単純に断言できない。沖縄戦は、県民の意思なのか?国家としての命令?で参加したのかどうかは読者が考えなけばいけない。2019/04/13
Row_the_Punks
1
こう言うの映像化不可能っていうんでしょうね。非日常過ぎて、想像が追いつかない。この手の話を聞いて、戦争=絶対悪と考える人がいるのもわかる気がする。2010/06/13