内容説明
会津若松城下は、西軍の殺戮と暴虐で大混乱となり、老若男女戦える者は、武器をとって果敢に敵軍に突入し、壮烈な最期を遂げていった。重代の鎧に槍を携え、非情な銃口の前に崩れた老藩士。薙刀を翳し、次々と敵を薙ぎ倒していった娘子軍。そして潔く自刃していった若き白虎隊士。―会津藩士を先祖に持つ著者が維新史の真相を追求した大河歴史小説全13巻完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
東森久利斗
2
空前絶後、壮絶な幕切れ。白無垢の死装束、水盃、辞世の句、一族婦女子 230人の自刃。リアルな「会津武家屋敷」西郷邸21人自刃の間。最新兵器の脅威、アームストロング砲、12時間で撃ち込まれた砲弾1200発以上、黒煙が充満、砲撃音で会話も困難、阿鼻叫喚の城内。甚大な損傷、砲弾のの跡が生々しい鶴ヶ城の写真が激戦を物語る。行ってみたい、見てみたい、鶴ヶ城。連載18年、213回、会津の士魂、ここに完結。2024/01/18
まきまき
1
戊辰戦争まではいろいろな資料で追ってきたけど、箱館戦争についてはあまり詳しくないので、「続会津士魂」を読もうと思ったのですが、その前奏曲として鶴ヶ城落城を。胸塞がれる自害と殲滅の記録。ただ一道に、男は忠義のために死に、女は辱めを受けぬために自害する姿が、ふと太平洋戦争末期の本土決戦に重なった。いつの世も敗者は哀しい。 ちなみに、やけに大鳥圭介のこと無能無能言ってる(笑)2017/10/14
Takao Umetsu
0
ついに会津鶴ヶ城陥落(泣)負けたのがわかってて読むのは辛い。2017/01/15
ふとし
0
遂に鶴ヶ城は落城。会津藩は降伏へ。それまでの会津藩士達の葛藤、家族達の主人に殉じる姿はまさにラストサムライ。なにごとにおいても「主人のために」がものの考え方の基準であるために自分が生き延びたいとかという概念が極めて希薄だったのだろうか。現代の我々にとって理解はできるが実践はできないだろうと思う。 さて、話は降伏の白旗を掲げる場面で全13巻は終結。この後の会津藩士達の行方を求めて後日、「続会津士魂」を読んでみよう。2013/02/02