集英社文庫
曼陀羅の人―空海求法伝〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 431p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087487183
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

密教招来の大いなる希望を胸に、まだ無名の空海は延暦23年(804)、遣唐留学生として唐に渡った。福建省に漂着後、その詩文、書蹟の才は各地で注目され、空海は長安に入る。当時、盛んであった景教など新知識の吸収に努める空海は、やがて密教継承の大阿闍梨恵果の知遇を得る。曼陀羅の人、空海の中国での足跡を描く長編歴史小説。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃとら

55
私が知っていた空海の本とは大きく違う。上巻431ページ。まだ空海が遣唐使として唐に渡った時の話が続いている。空海の根回し。多彩な登場人物像。そこに宗教の歴史と派閥が絡まる。ローマやイスラエルまで登場。広く深く描かれている。下巻に続くが、一度では理解できない予感😅💦2019/11/30

りー

6
夢枕さんが「司馬遼太郎と全く違う空海」と紹介されていたので読んでみました。司馬さんの空海はパンクロックな感じでグイグイきましたが、陳舜臣さんの空海は「お、夢枕さん、こちらを元にされたのでは。」と思える感じで、相手の反応を見ながら言葉を出していました。司馬さんが幼少期から語り始めたのとも対照的で、始めの場面は、遣唐船が漂着したところから。その分、唐の内部事情を細かく描いています。船が長逗留させられている間に、長安に自分の噂が届くように画策する、というところ、静かな面の下の激情がいい。逸勢さんも沢山登場。2018/04/18

シュラフ

4
いま司馬遼太郎の『空海の風景』を読んでいるが、あまりの難解さに苦戦。もう少し空海・密教・曼荼羅について理解したいと思い読んだ本。小説では、遣唐使の留学生としての唐の長安での空海の生活を描いている。空海という人は、人が感嘆する文字を書き、人を納得させる文書を書き、語学を学ばせればすぐマスター、といったような超人的な人物だったようである。物語の展開が幅広く、様々な人物が出てくるので分かりづらいと思ったが、最後の最後でその理由が分かる。たしかに曼荼羅である。曼荼羅というものが少し分かったような気になる。  2012/11/17

ともとも

4
遣唐使による入唐から帰国までの期間が描かれているので、内容は実に濃厚。 空海と一緒に長安に向かっているような、正に「同行二人」の感覚で次へ次へと読み進んでしまいました。 ゾロアスター教、イスラム教、キリスト教とも対面する中で、感覚的に本質を掴んでいく過程が、密教の密教としての在り方を示しているようにも思えます。 下巻にて、大阿闍梨惠果と顔を合わせる瞬間に期待膨らみます。2012/06/14

YKSM

3
空海が唐に入国するところから物語が始まります。揺れ動く唐の政情と当時の宗教事情も描かれてます。ゾロアスター教とか景教も登場しており、それらがどのような影響を空海に与えたのか、気になるところ。2012/06/16

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