内容説明
40数年にわたり、デザイナーとして女性の美しさを問い続け、真の美を追求してきた著者の、最初のエッセイ集。1976年以来デザイナーを務める皇后美智子との交流、修業時代の思い出、故向田邦子をはじめ、友や師との出逢い…。服づくりをとおして、人生のきらめきを心豊かにつづる。
目次
第1章 皇后美智子さまの素顔
第2章 熊本―私の心象風景
第3章 美しいものを創りたい
第4章 デザイナーとしての再出発
第5章 贈り物じょうずの友がいて
第6章 こころを遊ばせる私的空間
第7章 私の服づくり
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てくてく
3
オートクチュールを手掛けるデザイナーの魁であり、皇后のデザイナーをつとめる著者の自伝的エッセイ。オートクチュールとは一生縁が無いだろうが、その人の動きや状況(皇后の場合は、訪問先で膝をつく姿勢などをとったり、雨の中傘を閉じて参拝するなど)を理解しないとその人にあった服はデザインできないというあたりに感銘を受けた。洋服という欧米人の体を前提としてきたものを日本人に対応させる上での難しさ、女性の体でもわきの下やひざの後ろなどは見せない方が良いというポリシーなども面白かった。<おすすめ>2014/10/13